吉田朱里の断捨離動画が大反響　大量のコスメからわかる“努力の証”

　12月5週目は、元NMB48のメンバーで美容系YouTuberとして人気の吉田朱里のコスメ断捨離動画が急上昇にランクイン。年末とあって美容系以外にもさまざまなジャンルのYouTuberが断捨離や大掃除動画を投稿していたなか、吉田の動画はなぜ一目置かれたのか。今回はその理由を分析してみたい。

　NMB48の1期生として、2010年から約10年間アイドルとして活動していた吉田朱里。NMB48在籍中には人気ファッション誌の専属モデルを務めると、2016年1月にYouTubeチャンネルを開設。美容系YouTuberとして活躍の場を広げた吉田は、プロデュースしたコスメがバズコスメとして紹介されるなど、「等身大の美容アイコン」として若い世代に認知されている注目のインフルエンサーだ。

　今回急上昇に登場したのは、吉田がコスメの断捨離をする動画。この1年で増えてしまったコスメを仕分けしながら、残しておくものと手放すものを即座に判断し、淡々と仕分け作業を進めていく。1年間に溜まったコスメの数はかなりのものだが、仕分け作業をする際にはなぜ手放すのかを丁寧に説明。「YouTubeベースで断捨離します！」という宣言のもと、YouTubeで紹介しても視聴者が購入できない限定品のコスメは、ハイブランドのものでも断捨離。使用期限が切れてしまったものや使用感が合わなかったもの、使っていないものは迷うことなく処分していていく。

　「スルメの匂い」や「バイバイします！」と話しながら次々に処分するその潔さには、視聴者から「気持ちいい」といったコメントが上がっているが、吉田が一つひとつの使用感を覚えていることにも驚きの声が上がっている。凄まじいコスメの数とあって、使っていないアイテムがあっても不思議ではないが、「崩れが気になる」「発色が強すぎる」といった感想がポンポン出てくる様子からは、吉田はしっかりとコスメを試していることが読み取れる。

　ちなみに、吉田の断捨離は「廃棄するもの以外はNMB48の後輩たちに譲る」といった方法。3時間以上に及ぶ選別作業の後、最終的にコスメがパンパンに詰まったダンボール1箱を後輩たちに送ると述べている。手放すことを決めたほぼ新品のコスメたちは、吉田が仕事のために購入したものがほとんどだろう。「（手元に）全部置いておきたい」と話すも、致し方なく断捨離するなかで、捨てるよりは譲ろうという吉田の姿勢に好感を持った視聴者がいたことも、反響に繋がったようだ。

　アイドルと専属モデルとして第一線で活動した経歴をもつ吉田だが、今回の動画で視聴者が感じたものは、吉田が美容系インフルエンサーとして成功するために「どれだけ努力してきたか」ということだ。吉田は動画内で、「ブランドさんから（コスメ）送っていただく機会が増えている」と話す一方、「動画のために買っちゃう」とも述べている。「結局みんな、雑誌の方とかも新しいコスメを探しているので」と発言していることからも、自腹を切って大量のコスメを購入し、試す吉田の姿が想像できる。こういった背景から、一部視聴者はこの動画を「コスメの量=努力の証」と見ており、一見すると見逃してしまいそうな吉田の努力がこの動画には詰まっていたのだ。

　年末にはほかの美容系YouTuberたちもコスメの断捨離動画を投稿していたのだが、そのなかでも吉田の動画が注目を集めたのは、日本の年末の代名詞とも言える「大掃除」という要素だけが理由ではない。今回の動画は、吉田の清々しいほどの断捨離ぶりや丁寧な説明、努力の証といった複数の要素が絡み合った結果、急上昇にランクインしたと言えるだろう。