自宅からデスクトップPC持ち込みで参加のツワモノが多数!? ゲームイベント『C4 LAN GARAGE #2』取材レポ

ゲーム持ち込み型イベント『C4 LAN』取材レポ

 さて、肝心のイベント内容だが……。「C4 LAN」は参加者が自分の好きなゲームを持ち込んで自由にゲームを遊ぶイベントであるため、その点においては説明するポイントは皆無と言ってもよい。しかし筆者は今回の取材を通じ、このイベントには現地に行って初めて分かる魅力があることを、身をもって知った。

 結論から言うと、参加者がみな、とてもフレンドリーだった。非常にベタだが、アットホームという表現がズバリふさわしいだろう。

 「メディアの取材なんですけども〜」と声をかけたのも要因かもしれないが、みな親切にプレイしているゲームのことや、「C4 LAN」への思いなどを聞かせてくれた。参加者はゲームで遊ぶことが主目的なので取材が邪魔にならないかと不安だったが、最初に答えてくださった方のおかげで、その後がとてもやりやすくなった。

 また会場内では、ここで初めて知り合った人同士で集まって一緒にゲームをプレイしたり、観戦している様子も見られた。ある方が「オフ会のようなノリ」と言っていたが、まさにそのとおりだと感じた。

 とにかく自由なイベントなので、もちろん1人で遊び続けてもまったく問題はない。とはいえ「LANパーティー」の本質がマルチプレイにあることを考えると、やはり会場にいる人同士から生まれるコミュニケーションは、醍醐味の1つと言えるだろう。

会場にはこんな人がいました

 ここからは、取材で話を聞けた参加者の紹介をしたい。ほんの一部ではあるが、「こういう人もいる」という参考になれば幸いだ。

【CASE1】『スタークラフト』を普及させたい! 熱意満点のご一行

 筆者が最初に声をかけたのが、『スタークラフト2』をプレイしていた参加者の方々(4〜5名のチーム)だった。同作は簡単に言うと、リアルタイムでの陣取り合戦を行うPC向けゲーム(RTS)。初代こと『スタークラフト』は1998年、『スタークラフト2』は2010年にリリースという長い歴史をもつ。

 話を聞くと、どうやら『スタークラフト』の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいということで、自分たちが借りている席でプレイのティーチングなども行っているとのこと。せっかくなので筆者も講習を受けてみると、とても親切に教えてくれた。ゲームの方はCPUとの対戦でもやることが非常に多く、常に手を動かしていないと負けそうになるほど。頭も使うので、脳を鍛えるのにいいかもしれない。本作の魅力が彼らの活躍により、1人でも多くのユーザーに伝わること切に願う。

特定の時刻になると、カナダのチームとの対戦を実況していた。会場前方には大きなディスプレイがあり、そこでゲームプレイを見てもらったり、告知などをできるのだ

【CASE2】VRを駆使してPCを販売する、スゴ腕セールスマン

 『スタークラフト』チームの紹介で次に声をかけたのが、VRヘッドセットやコントローラーを座席に展開していた方だった。早速話を聞いてみると、どうやら彼はVR機器の広報の仕事をしており、さらにその一環としてソーシャルVRアプリ『VRChat』のバーチャル空間でお客さんにプレゼンを行い、PCや周辺機器の販売もしているとのこと。

 『VRChat』は2014年にリリースされたアプリだが、単なるコミュニケーションツールとしてだけでなく、このように近年のマーケティングの現場でも使われているという事実を初めて知り、目からウロコだった。ちなみに彼は”VR空間で寝ること"を日課としているらしく、そのおかげで『VRChat』のプレイ時間が5,000時間弱になっているという話がとても面白かった。

普段はこの子を使っているらしい(お値段5,000円ほど)。こんなにかわいくなれるなら、買っちゃおうかな……
バーチャル空間を使った商談ではこのように空間に文字や図を描いたり、商品のバナーをそのまま貼ったりできるらしく、とても便利なんだとか

これは商談のために、お客さんと集まったところらしい。普通に癒されるし、話も弾みそうだ

【CASE3】本格レースゲームセットで爆走

 会場を見て回っていると、非常に気になる座席を発見した。そこにはハンドル、ギア、ペダルが……いやこれ、車じゃん!! ということで、本格レースゲームのプレイ環境を作っている人がいた。そのときにプレイしていたゲームは、『DiRT Rally 2.0』。2019年にリリースされたゲームで、SteamやAmazonでも高評価を得ている作品だ。もちろん普段は自宅でこれを楽しんでおり、この日は会場にもってくるためにわざわざ分解してきたのだという。一方で、パソコンはレンタルしたと言っていた。

 これだけ本格的だとやっぱりお高いんでしょう? と思い値段を聞いてみると、ちょっと古いものではあるが、だいたい1〜2万円くらいで組めたそうな。安い。なかなか異色のテーブルではあったが、レースゲームへの愛情を強く感じた。

実はプレイしているのは持ち主ではなく、別の方。やはりいろいろな人が興味をもって遊びに来るのだろう

【CASE4】愛知県からはるばるやって来た学生チーム

 複数人に話を聞くなかで、一番驚いたのがこのパターンだった。なんと、愛知県から遠路はるばる「C4 LAN」に参加するためにやってきた学生チームがいたのだ。しかも最初に声をかけた彼は『ポケットモンスター バイオレット』を発売前からずっと楽しみにしており、ネット上などのあらゆる情報をシャットアウトし、この日にこの会場で遊ぶために来たという。あまりの本気度に、もはや「すごい!」と言わずにはいられなかった。

 また同じチームの別の方に声をかけると、そちらはライブ配信の準備をしていた。聞くところによると、土曜日の午後からイベントの終了時まで、『VALORANT』やリスナーからリクエストのあったPCゲームをその場でダウンロードしてプレイするという、耐久配信を行うつもりなんだとか。こちらも先述の彼に負けず劣らず、とてもたくましいと感じた。

配信機材もバッチリ完備

【CASE5】『LOL』日本プロリーグの実況とMCも参加していた!

 最後にお話を聞いたのは、『League of Legends』の日本プロリーグで実況&解説を務めるJaeger(イェーガー)氏、katsudion(カツディオン)氏、そしてMCを務める清川麗奈(きよかわれいな)氏の3名だった。

 普段はなにかと忙しい彼らだが、この日はオフシーズンということでイベントに参加し、持ち込み企画で配信などを行っていたようだ。後ろからも撮影させてもらったが、リスナーと楽しくやり取りしている様子がうかがえた。このように、eスポーツ界隈の有名人と会えるチャンスも生まれるのも、「C4 LAN」のメリットのひとつと言えるだろう。

左からJaeger氏、katsudion氏、清川麗奈氏

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる