航空部品がガチャに!? リサイクル率はなんと96%超、『ボーイング777』を無駄なく再生するJALのこだわり(後編)
シートカバーのアップサイクル品
リサイクルされるその本革シートも、整備士の手作業で一脚一脚取り外され機体の外に運び出される。
開発ストーリーを披露してくれたJALUXリテール事業本部 ダイレクトマーケティング部 山田峻広氏。「アップリサイクル品として使える素材を更に洗浄にかけてクロームタンニンなめしを施し、そこから使える素材を厳選したこだわりのアップリサイクル商品といえるかもしれません」。内側の色はもちろん、JALだけにレッドカラー。150本限定で出した所、すぐに完売となったそうだ。
整備のお仕事ガチャ
大人気なのが『整備士のガチャ』で夏に発売された第4弾は7種1000個を販売し現在は全て完売。第4弾の内容は(1)部品整理タグ、(2)配水管固定カップリング、(3)配電盤用操作禁止タグ、(4)読書灯カバー、(5)サーキットブレーカー、(6)ウイングボルト、(7)シークレット商品として販売した。単体では販売・商品化が難しかった小型の廃材を有効活用している。
「(2)配水管固定カップリング」は、機内水回り系ホースと筐体を留める重要な部品で、これもまた普通に搭乗していると見ることができないものだ。このような小さな部品が大空を飛ぶ飛行機を支えている。また、ガチャにはどんな部品なのか詳しく解説された説明書も入っている。この辺のホスピタリティがJALクオリティといえるだろう。退役した『777-200』も形を変え、また新しい商品となってくれることで、サステナブルで地球に優しい存在となるのだ。
リサイクル率はなんと96%超! 『ボーイング777』を無駄なく再生するJALのこだわり(前編)
近年、世界的に加速しているSDGs的な取り組み。個人、企業を問わずあらゆるレベルでの動きがあるが、なかにはこんな巨大なものまでと…