令和『仮面ライダー』、なぜ『ABEMA』恋愛番組出演者が多い? その理由を考えてみた

令和『仮面ライダー』とABEMA恋愛番組の関係性

 9月4日スタートの『仮面ライダーギーツ』(テレビ朝日系)のキャストが発表され、筆者はとても驚いた。

 仮面ライダーギーツに変身する主人公の浮世英寿役を演じる簡秀吉は、ABEMAの恋愛番組『今日、好きになりました。』(以後、『今日好き』)シリーズの出演者、ヒロイン役には『彼とオオカミちゃんには騙されない』(以後、『彼オオカミ』)にゆなの名で登場した星乃夢奈、さらに同じく『恋とオオカミには騙されない』(以後、『恋オオカミ』)出演者の杢代和人ほかライダー役として脇を固める。そう、メインキャスト4名のうち3名がABEMAの恋愛番組への出演経験があるからだ。

 これまでを振り返ってみても、『仮面ライダーゼロワン』で主人公を務めた高橋文哉、『仮面ライダーセイバー』の主人公・内藤秀一郎が共に『オオカミ』シリーズ出身。“令和ライダー”になって以降、急激にABEMA出演者のキャスティングが増えたようにも感じる。

 そこで今回は、なぜ令和ライダーにABEMAの恋愛番組出演者が次々とブッキングされていくのか、について考えたい。

 そもそもABEMAの恋愛番組は、これまでライダーだけではなく多くの次世代スターを排出している。バラエティ番組での活躍を機に人気タレントの仲間入りをし、さらに女優としての活躍も注目されているめるること生見愛瑠や、そのコメント力やタレント性から情報番組やCMなどでも重宝されている山之内すずなど、老若男女が知るような存在に上り詰めた人物もいるほどだ。

 『今日好き』は高校生、『オオカミ』も高校生を含む10代〜20代前半のインフルエンサーやタレントが出演している恋愛番組となる。一方で、ライダー作品はいくつかの例外こそあるものの、メインキャストには“ブレイク中”というより、ネクストブレイクというべき立ち位置の若手俳優がキャスティングされる傾向がある。2009年放送の『仮面ライダーW』で天才少年の主人公・フィリップ役を演じた菅田将暉や2007年から放送の『仮面ライダー電王』で不運続きの主人公・野上良太郎役を務めた佐藤健を例にあげると、出演以前と以後で比較してもそこからの飛躍は言うまでもないだろう。

 つまり、ABEMAの恋愛番組とライダー作品に共通して言えるのは、いずれも「タレントの登竜門」であり「人材の宝庫」ということ。その共通点から、地上波のドラマへとステップアップしていく過程において、配信番組であるABEMAからライダー作品というのは自然な流れのように感じ、実際に、すでにABEMAの恋愛番組から令和ライダーを経由して、より広いフィールドへ羽ばたいている役者も生まれている。

 その筆頭株といっていいのが、高橋文哉だろう。10月期ドラマ『君の花になる』(TBS系)ではボーイズグループのリーダー役を演じ、主演を務める本田翼との恋模様も期待できそうだ。いまだ『最愛』(TBS系)で見せた記憶障害を持つキーパーソンかつ難役の朝宮優としての好演が強烈で鮮烈だが、遂にヒロインの恋のお相手候補としての高橋が観られると思うと今から楽しみでならない。

 また、内藤秀一郎は自身初の密着ドキュメンタリー番組『Real Folder』Season2(Paraviオリジナル)で、“ライダー出身者は必ず売れる”という通説によるプレッシャーについて話していた。もちろん、全員が全員ブレイクするわけではないが、こうしてプレッシャーのかかる環境で活動した経験は、自身の役者人生にとって大きな経験になるだろう。

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