ビデオゲームの名作を彩る「橋イベント」って? 世紀の決戦から「待たせたな!」でお馴染みの潜入劇まで

ビデオゲームの名作を彩る「橋イベント」

ジョージ・ワシントン橋(メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ)

 上記2タイトルの橋イベントは主に”戦い”を主軸に捉えているが、戦い以外の題材でも橋イベントは記憶に残りやすい。具体例を挙げるなら、PlayStation2用ソフト『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』(MGS2)のメインシナリオ・タンカー編で「ソリッド・スネーク」(スネーク)が見せた”決死の大潜入”を個人的に推したい。

 タンカー編では、新型メタルギア「RAY」の実態を調査するべく、スネークがたった一人で輸送用タンカーへの潜入を試みる。そのイベントシーン(オープニング)に登場するのが、マンハッタンとフォートリーを結ぶ「ジョージ・ワシントン橋」だ。

MGS2 HD SONS OF LIBERTY - タンカー編

 実在するジョージ・ワシントン橋は1931年に開業、ハドソン川の上に架かる全長1451mの大型連絡橋である。『MGS2』のスネークはタンカー編の冒頭にて、雨が降り注ぐ闇夜をバックに橋上を疾走。眼下を航行中のタンカーへ潜入するため、ステルス迷彩で周囲を欺きつつジョージ・ワシントン橋から飛び降りる。約4分間のオープニング映像に収められたスタイリッシュな潜入シーンは、発売から20年が経った2022年のいま見ても痺れること間違いないだろう。

 ゲーム内イベントでもその臨場感や迫力は十分に伝わってくるが、もし興味のある方は、同作品の小説版(角川文庫)もぜひチェックしてもらいたい。ジョージ・ワシントン橋での潜入劇を含め、まるで間近でスネークの一挙手一投足を観察したかのような文章に心を惹かれるはずだ。

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