スマホ動画も映画級のクオリティ Feiyu製の電動雲台&スタビライザーをレビュー

Feiyuの電動雲台&スタビライザー

 いまや全国民から憧れと羨望の眼差しを向けられている、ちびっ子のなりたい職業ナンバーワンが「YouTuber」。彼らに迫るようなハイクオリティな映像を撮影するには、ハイスペックな機材を揃えるのが近道だ。これから新規で映像機材を購入するのであれば、安価で高機能かつ高性能、超小型で信頼性が高くデザインの美しい機器を選びたいものだ。またアクロバティックな撮影には、強力な手ブレ補正をしてくれる「ジンバル(スタビライザー)」の存在が欠かせない。

 高級なカメラを買うことくらいなら誰にだってできる。しかし本当の意味で動画を”バズ"らせるには、タイムラプスやモーションラプス、ハイパーラプスと360°パノラマ撮影などで工夫したり、ジンバルを利用した「見やすい動画作り」を心がけることが重要だ。

 そこで今回レポートしたいのが、ジンバル開発一筋15年、業界の雄である「FeiyuTech(フェイユーテック)」社の超軽量全自動電動雲台『Feiyu QING PRO』と、超軽量ジンバル『Feiyu SCORP-Mini』だ。このたび同社の技術の粋を結集して開発されたとのことだ。早速これらの製品を紹介しよう。

リモートで角度調整が可能な全自動雲台『Feiyu QING PRO』

 まずは『Feiyu QING PRO』だ。ケースの中には結構な数のパーツが鎮座しており、これらが高品質・高精度な電動雲台として活躍可能な機能と原動力の源となっている。作りも見るからに堅牢そうだ。

 取りあえず装着できそうなパーツを片っ端から装着してみた。その上に筆者が唯一所有しているカメラであるアクションカムを載せてみた。

 取り付けには「アルカスイス規格(ハの字型のプレートを挟みこむ機構で知られる、三脚関連商品の代表的な規格)」に準ずるプレートを採用しており、さまざまなカメラを簡単に着脱可能だ。

 ちなみに耐荷重は3.5kgと、超重量級のミラーレスなど、かなりの大型カメラでもなんなく装着が可能だ。ここ最近のカメラであればおおむね対応している事であろう。

・対応可能カメラリスト
https://ac1b2abf-68c3-4424-9236-1e0ea94fe8fa.filesusr.com/ugd/061c0c_c10da5b2a76b4251bd62f840168a556e.pdf

 前面にはUSB Type-A端子が3基、USB Type-C端子が1基搭載されており、カメラや付属機器との接続が可能だ。また『Feiyu QING PRO』自体にバッテリーが装着されており、各所に電源を供給する。まさにその名の通り「プロ仕様」だ。勿論アマチュアが入手しても問題はない。

 本機対応カメラであれば、スマホアプリでリアルタイムに撮影画像がプレビュー可能で、最大5.5時間連続稼働ができる。モーションプラスやハイパーラプス・360°パノラマ・3×3パノラマなどもお手のものである。

 本機の真骨頂は、付属の「リモートハンドル」を使用する事で、リモートで撮影角度調整のコントロールが自由に可能なことだ。最大15m離れた場所からでも操作できる。しかし、残念ながらこちらの充電端子は何故かMicro USBだった。ここはUSB Type-Cで統一して欲しかったところだ。

 早速リモートハンドルを回してみよう。ハンドルをグルグル回すとそれに合わせて雲台がすぐに追従してクルクル動く。水平方向に360度、前後方向に100度、回転速度を20段階で調整できる。まるでラジコンを操作している感覚で、実に面白い。これならば動く被写体も簡単に追いかけて撮影することが可能だ。液晶画面はタッチパネルなので、こちらも直感的に操作や設定が行える。

 しかも2,200mAhバッテリー搭載で最大5.5時間連続使用が可能だ。モバイルバッテリーなどで外部給電すれば、充電しながら使用可能なのは喜ばしい。

 本機はパン・チルトの2軸に対応しており、流石に後述の3軸超軽量ジンバル『Feiyu SCORP-Mini』には敵わないが、ある程度の手ブレ防止機能は働いてくれる。持ち歩きながら撮影してみるのも良いだろう。

 また、オプションとして自動的に被写体のピントを合わせてくれる「フォローフォーカス」や、動き回る被写体を追従してくれる「AIトラッキングモジュール」も用意されており、さらに利便性が高められるようになっている。

 

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