すべてのNintendo Switchユーザーは『Portal:コンパニオンコレクション』をプレイすべきだ――いま一度伝えたい、歴史的傑作の魅力
歴代最高のゲーム『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』との類似点
『Portal』シリーズには物理エンジンが採用されており、操作キャラクターやキューブ、タレットなどのオブジェクトは、現実の物理法則に即した(たまにプレイヤーの予期せぬ)挙動をする。これもあって、正攻法以外の解法でパズルが解ける局面があったり、「ポータルガンを撃つ回数をより少なくクリアする」といったやり込みチャレンジが設定されていたりと、若干ファジーだからこそのおもしろさが存在するゲームであることも特徴だ。
「現実の物理法則を取り入れており、正攻法以外でのクリアも可能なファジーさがおもしろい」、それは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の「祠」の謎解きにはあって、それ以前の『ゼルダ』シリーズにはあまり無かった特徴でもある。
『ブレス オブ ザ ワイルド』開発時のキーワードだったという「ゼルダの当たり前を見直す」という言葉。ひとつ前の3Dゼルダである『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』が『Portal 2』と同じ2011年発売だったことを踏まえると、そこから「当たり前を見直す」ために参考にしたゲームのひとつが『Portal』シリーズだった可能性は低くはない。
少なくとも『Portal』シリーズと『ブレス オブ ザ ワイルド』の両方に触れたプレイヤーならば、そこに連続性を見い出せるだろう。そうした点からも、『ブレス オブ ザ ワイルド』に感動したゲームファンには改めて『Portal:コンパニオンコレクション』を強く推しておきたい。
ここでは分かりやすく『ブレス オブ ザ ワイルド』の名前を挙げたが、『Portal』シリーズの登場は、ゲーム史を大きく塗り替えたターニングポイントのひとつと言ってまったく過言ではない。
ここまで読んでくれた方になら、そんなシリーズがNintendo Switch版によってこれまでよりもっと多くの人に遊んでもらえるチャンスが出来たことの重大さについて、納得してもらえたのではないかと思う。