フランス政府が「eスポーツ」「ストリーミング」の表記を禁止に 過去に失敗例もあった、英語が使えない理由とは
フランスで「eスポーツ」や「ストリーミング」といった英語のゲーム用語を正式に禁止され、今後「streamer(ストリーマー)」は「un joueur en direct」、「eSports(eスポーツ)」は「jeu video de competition」と言い換えなければならない。
フランスでは、日本と同様にビジネスやその他の分野で英語の専門用語がそのまま使われているが、AFP通信によると、政府は「ストリーマー」や「eスポーツ」といった用語を正式に禁止することを決定した。今後、政府とのコミュニケーションには「joueur professionnel(pro-gamer/プロゲーマー)」や「jeu video en nuage(cloud gaming/クラウドゲーミング)」といった、より複雑な用語を使用しなければならない。
今回の変更は政府の機関誌で発表され、すべての政府職員に拘束力がある。しかし、市民による日常的な使用は制限されない。
今回の変更は政府とフランス文化省との協議により決まった。同省は過去にAFP通信に対し、英語の専門用語が非ゲーマーにとって理解の障壁になることを懸念していると述べていた。国立の学術団体「アカデミー・フランセーズ」も、ゲームにおける英語の専門用語について懸念を示し、2017年にフランス語の代替用語の辞書を発表している。
アカデミー・フランセーズは過去にゲーム以外の分野でも英語を置き換える試みも行ったがうまくいかなかった。フランスの英語メディア「The Local France」は、「le wifi」の代わりに「l'access sans fil à internet」を使わせる試みは「完全に失敗した」と指摘している。
フランス国内では過去に「ポッドキャスト」「フェイクニュース」「ディープフェイク」といった英語をフランス語に代替する試みもあった。
(画像=YouTubeより)
〈Source〉
https://www.engadget.com/france-officially-bans-english-gaming-terms-like-e-sports-and-streaming-091427663.html
https://www.businessinsider.com/france-mandates-french-language-replacements-english-gaming-words-streamer-2022-5
https://www.bbc.com/news/world-europe-52806469
https://youtu.be/NJMXhV23ics