宇宙ホテルが2025年に開業予定 高級ホテルのような驚きの内装とは?
宇宙ホテルのデザインを事業とするオービタル・アセンブリ社は、ボイジャー・ステーションとパイオニア・ステーションという2つの観光客向けの宇宙ステーションの打ち上げを目標としており、先日、新たな情報とコンセプトを明らかにした。
ボイジャー・ステーションは収容人数400人、2027年のオープンを予定している。一方、新しいコンセプトのパイオニア・ステーションは、28人を収容し、わずか3年で運用を開始できるという。
同社の最高執行責任者のティム・アラトーレは、新しいコンセプトのパイオニア・ステーションの魅力について、規模が小さく、すぐに実現可能であり、「目標は多くの人々が常に宇宙で生活し、働き、繁栄することを可能にすることです」とコメント。
両ステーションは、地球上と変わらない雰囲気で宇宙の景色を楽しめるホテルを想定している。内装のイメージ画像は、地球上の高級ホテルと変わらないインテリアでありながら、窓の外にはこの世のものとは思えないような景色が広がることを示唆している。
ヴァージン・ギャラクティック、ジェフ・ベゾスが設立したブルー・オリジン、イーロン・マスクが設立したスペースXが企画を公表し、宇宙旅行はこの1年でより現実味を増してきた。アラトーレは「これらの企業に欠けているのは、目的地です。グランド・キャニオンを見ようとして、車で通り過ぎてすぐに帰ってきてしまうようなもの」と、競合が提示する宇宙旅行との違いを強調。
国際宇宙ステーションは過去に観光客を受け入れたことがあり、2001年には世界初の宇宙旅行者デニス・ティトが参加した。アラトーレは国際宇宙ステーションは主に仕事と研究の場であり、同社の宇宙ホテルは別のニーズを満たすものであると指摘する。「工場や研究施設に行くような感覚ではありません。その代わり『SFの夢』のような感覚になるはずです」と付け加えた。
両ステーションはオフィススペースや研究施設を兼ね備え、企業に貸し出される予定だ。これは同社にとって「Win-Win」である。なぜなら、同社の短期目標の多くは資金に依存しているからだ。
企業の相乗りがあってもなお、宇宙旅行には破格の値段がつくことが予想され、庶民には遠い夢のように感じられる。アラトーレは「コンセプトは富裕層のみに向けたものではない」とし、宇宙旅行が軌道に乗れば、この障壁は取り除かれると考えている。
宇宙旅行にはコスト面だけでなく、人工重力がどの程度必要なのか、宇宙放射線被曝に関するガイドラインをどうするかなど、他にも検討すべき問題がある。否定的な人たちに対して、アラトーレは「時間をかけて、実現します。証明するまで、待っていて欲しい」と語っている。
(画像=Orbital Assembly公式サイトより)
〈Source〉
https://edition.cnn.com/travel/article/space-hotel-orbital-assembly-scn/index.html