50年前の沖縄には何があった? 『クローズアップ現代 VR時空旅行→沖縄1972』で見たVRの魅力

 第二次世界大戦後から1972年まで、沖縄はアメリカ統治下に置かれていたことをご存じだろうか。今年2022年は、沖縄が本土へ復帰して50年の節目にあたる。NHKの番組『クローズアップ現代』では、1972年の沖縄各地をVR空間に再現し、全国の若者たちと「復帰とは何だったのか」を考える番組を制作、5月11日に放送された。

 放送に先立ち、都内で番組のために作られたVRを体験できる取材会が開催された。

若い世代に伝えるために。新しい技術にチャレンジ

 今回の番組では、VRで再現された世界に7人の若者たちが入り込み、ガレッジセール・ゴリの案内で当時の沖縄を追体験するというもの。VRで再現された場所にゆかりのある人たちも登場し、当時の話を聞かせてくれるという。オンライン上の時代を超えた、沖縄修学旅行のようなコンテンツだ。

 番組では、スタジオゲストとして森本慎太郎(SixTONES)、玉城ティナが参加。ナレーションは高橋李依が担当している。

内山拓チーフ・プロデューサー(報道番組センター)

内山拓チーフ・プロデューサー(報道番組センター)は、入社したときがちょうど復帰30年。最初の配属先が沖縄だったということもあり、沖縄と向かい合うことを自身のテーマにしてきた。「多くの人にとって、復帰にはどういう意味があり、今なお何が問われているのか。みんなで考える番組にしたいと思い、制作にあたった」。

斎藤大幹カメラマン(沖縄放送局 コンテンツセンター)

斎藤大幹カメラマン(沖縄放送局 コンテンツセンター)からは、取材を通して「若い人たちが、復帰50年と聞いてもピンときていない」という実情を踏まえ、「若い世代に届けるためには新しい伝え方が必要なのでは」と今回VRを利用した理由を話していた。

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