さらに加速するVTuberとVRメタバースの交わり エンタメ方面で大きな動きがあったGWを経て

加速するVTuberとVRメタバースの交わり

 ゴールデンウィーク期間は例年ニュースの量が読めない。ビジネス方面では無風ということもあり得るが、エンタメ方面では大きな仕込みを行うこともある。最大10連休となった今年のゴールデンウィークは、どちらかといえばエンタメ方面の動きがいくつか見られた。

 月曜日に先陣を切ったのは、にじさんじ・叶のメジャーデビューだ。ランティスよりソロアーティストとしてデビューし、早速ミニアルバムのリリースが決定している。相方たる葛葉とともに、現在にじさんじのエースとして先陣を切る叶は、まもなくチャンネル登録者数100万人のラインに迫っている一人だ。

 にじさんじからはこのほかにも、新たなオフィシャル番組『ゲームる? ゲームる!』のスタートや、「YouTube Music Weekend」での特番放送、そして10月開催のイベント『にじさんじフェス2022』詳細発表や、開催中止となった4周年記念ライブ『FANTASIA』の振替公演決定など、ゴールデンウィークにもエンタメ発信の手を緩めることはなかった。

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 古株VTuberユニットのひとつである「HIMEHINA」(田中ヒメ、鈴木ヒナ)は、その運営バックグラウンドが意外と明瞭ではなかった。ひとつだけ確かだったのは、「田中工務店」と呼ばれるチームが運営や制作に携わっていた、ということだ。そんな「HIMEHINA」が、豊洲PITにて開催したライブ『アイタイボクラ』にて、運営母体「田中工務店」の法人化を発表する、という出来事があった。今後は「Studio LaRa(株式会社LaRa)」として「HIMEHINA」の運営を行うとのことで、古株のVTuberがこの体制変更によってどのように展開を進めるかは注目したいところだ。

 技術方面のトピックとして、株式会社HIKKYが提供するVRコンテンツ開発エンジン「Vket Cloud」が、「メタバースメーカー」として全てのユーザーを対象にベータテスターの募集が挙げられる。Webブラウザで動作し、自身のドメインでメタバースを作り出せるゲームエンジンが、基本無償で提供されるとのことだ。没入度とはトレードオフとなってしまうが、より手軽に体験できるメタバースを誰でも生み出せる時代となれば、よりメタバースの社会実装が進むことだろう。

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