高画質カメラの「ナイトモード」が凌駕する Galaxyの新たなハイエンドモデル「Galaxy S22 Ultra」「Galaxy S22」レビュー
サムスンの最新スマートフォン「Galaxy S22 Ultra」と「Galaxy S22」がドコモとKDDIから発売になる。海外ではすでに2月から各国で販売が始まっており、日本向けモデルはおサイフケータイを搭載するなど日本仕様となっている。高性能なCPUを搭載した2つのモデル、それぞれの実機を触ってみたので簡単に紹介しよう。
大画面にペン内蔵、カメラは1億800万画素のGalaxy S22 Ultra
Galaxy Sシリーズはサムスンが毎年春に発売する同社のハイエンドモデルである。Galaxy S22 Ultraは2021年に発売されたGalaxy S21 Ultra 5Gの後継モデルであり、新たにスタイラスを内蔵するなど機能が大きく高められた。主なスペックは以下の通りだ。
・チップセット:Snapdragon 8 Gen 1
・ディスプレイ:6.8インチ3088x1440ピクセル
・メインカメラ:1億800万画素+1200万画素+1000万画素+1000万画素
・フロントカメラ:4000万画素
・バッテリー:5000mAh、45W充電
・その他:IP68防水防塵、おサイフケータイ
ハイスペックなスマートフォンは各メーカーから出ているが、Galaxy S22 Ultraの最大の差別化ポイントは本体にスタイラスを内蔵していること。「Sペン」と呼ぶ専用スタイラスは充電不要で手書き入力ができるほか、本体に刺している間に充電されてカメラのシャッターボタンになるなどリモコン機能も搭載している。
本体が画面オフの状態でも、Sペンを抜けばすぐにメモが書ける「画面オフメモ」、ブラウザを見ていて英語のページでわからない単語があったときに、Sペンを近づけると翻訳してくれる機能、イラストを表示して細かい部分が見えないときにSペンを近づけると拡大してくれる虫眼鏡機能など、Sペンは手書き以外にも多くの用途に使える。
カメラのシャッターなどのリモコン機能は「エアアクション」と呼ばれ、シャッターを切る、モードを変える、前後カメラを切り替える、カメラのズーム倍率を変える、といった操作が画面に触れることなく、本体から引き出したSペンのボタンを押したりフル操作でできる。つまりGalaxy S22 Ulraは「高度なリモコン内蔵スマホ」とも言えるのだ。
手書き機能も高性能だ。Galaxy S22 Ultraに内蔵のメモアプリ「Galaxy Notes」を使えば、日本語や英語をSペンで書いて、ワンタッチでテキストに変換できる。変換後はSNSアプリなどにそのテキストを貼り付けることもできるので、単なるメモアプリではなく「手書き文字入力アプリ」としても使える。
カメラは1億800万画素の広角、1200万画素の超広角(0.6倍)、1000万画素の3倍望遠、1000万画素の10倍望遠の4つ。望遠が2つあるのも特徴で、デジタルでは最大100倍までの撮影が可能だ。100倍では粗さが目立つものの、30倍程度なら十分使い物になりそうだ。
マクロは搭載していないものの、レーザーフォーカスにより食事の写真もピンボケせず撮影できる。1億800万画素で撮影すればあとから一部を切り出して拡大しても美しい写真となるだろう。
Galaxy S22 Ultraのカメラ性能はとても高いが、最近は他のメーカーも同様に高性能なカメラを搭載している。Galaxy S22 Ultraの大きな進化点は夜間撮影時の性能向上だ。ナイトモードで撮影すると、夜間の雰囲気を残したまま明るさを増幅し、映える写真を撮影することができる。昼間の撮影では各メーカーのカメラ性能に差が無くなりつつある今、Galaxy S22 Ultraは夜間撮影で差別化を図ろうとしているのだ。