5万円代で買えるiPhone SE(第3世代)。iPhone 13や前世代との違いは?
米アップルは日本時間3月9日にイベント「最高峰を解禁。」を開催し、新型のスマートフォン「iPhone SE」(第3世代)を発表した。購入しやすい価格で人気となっているiPhone SEの最新作は、他のiPhoneと比べてどれだけ魅力的な製品に仕上がっているのだろうか。
iPhone SE(第3世代)の概要をおさらいすると、本体には4.7インチのRetina HDディスプレイや、指紋認証機能「Touch ID」を内蔵した物理ホームボタンを搭載。その外観は、iPhone SE(第2世代)と変わらない。一方で最新の「A15 Bionic」プロセッサを搭載したり、高速な5G通信に対応したりと、「iPhone 13」シリーズと同等の最新スペックを盛り込んでいる。同じプロセッサを搭載していることから、iPhone SE(第3世代)とiPhone 13がゲームや重量級アプリのパフォーマンスにおいて同等の性能を発揮することを考えると、iPhone SE(第3世代)が5万7800円(税込)から購入できるのは、ある意味価格破壊ともいえる。
一方でiPhone 13は、iPhone SE(第3世代)にない高解像度の有機ELディスプレイや超広角カメラ、望遠カメラ、そして顔認証機能「Face ID」やマグネットによる無線充電機能「MagSafe」を搭載するなど、ラグジュアリーな付加機能で差別化されている。最良のiPhoneはiPhone 13だという位置づけに、変更はない。
iPhone SE(第3世代)のパフォーマンスがiPhone SE(第2世代)から大幅に進化していることは前述のとおりだが、実はカメラの撮影機能にもいくつかの新機能が追加されている。これは、A15 BionicのML(機械学習)による処理を活用したものだ。
まず写真撮影機能としては、機械学習による高画質化機能「Deep Fusion」が追加されている。これにより、ピクセル単位で処理し、質感、細部、ノイズが最適化される。また「スマートHDR 4」により、被写体と背景の色、コントラスト、ノイズにそれぞれ異なる調整が適用可能。さらに、自分の写真の好みをすべての画像に適用できる「フォトグラフスタイル」などの機能も用意されている。
これらの新機能により、iPhone SE(第3世代)ではiPhone SE(第2世代)と同じ1200万画素の背面カメラ、700万画素の前面カメラを搭載しているのにもかかわらず、シャッターボタンを押すだけでよりきれいな写真を撮影できるのだ。