投げ銭額2億円越えーー加藤純一の「結婚披露宴」は、配信者と視聴者の絆を象徴する“歴史的な一夜”だった
3月12日夜、加藤純一というワードがTwitterトレンドを席巻した。配信者の加藤純一(うんこちゃん)が、3月12日に自身の結婚式披露宴を行い、その模様をYouTube LiveとTwitchにて配信。同時接続者数はYouTube上で46万人、Twitchでは10万人を記録し、大盛り上がりとなったのだ。
加藤純一は、YouTubeや、Twitch、ニコニコ生放送とったプラットフォームで活動する配信者だ。さまざまなゲームを実況するスタイルに加え、歯に衣着せぬ物言いが多くの視聴者を魅了し、雑談配信も人気。2009年に、「ポケモン6画面で一気にクリアしてやんよ」というゲーム実況動画をニコニコ動画に投稿し、一躍ブレイクを果たしてから、13年の間インターネット上で活動を続けている。
昨年は、『Apex Legends』の配信企画「カトマス」で同時接続者数24万人、『ポケットモンスター ハートゴールド』の配信企画「金ネジキ」にて42万人を集め話題となったことは記憶に新しい。決してゲームスキルが高いわけではないが、持ち前の体力で長時間の配信に挑み、無謀とも言える高難易度に挑戦する。そんな姿に視聴者は熱狂し、クリアの瞬間にはカタルシスとともに、熱いドラマが生まれる。台本も予定調和もない、生配信というゲーム体験を最大限生かした実況が加藤純一の配信の特徴といえる。いまもっとも集客力をもつゲーム配信者といっても過言ではないだろう。
そんな加藤純一は、昨年9月21日に自身の結婚を発表。以前から明言していた通り、自身の結婚式を視聴者も参加できるように生配信で行う。普段投げ銭機能をオフにしている加藤純一だが、結婚式の1日のみ投げ銭機能「スーパーチャット」を開放し、視聴者からの“ご祝儀”を受け取ると明言していた。
狂信的なまでの視聴者を抱える加藤純一が、一夜に限り投げ銭を受け取るということで、配信の前から「億単位の額が動く」祭りになることは予想されていた。その予測通り、前日の18時に配信待機所がオープンするやいなや、高額のスーパーチャットが飛び交う事態に。配信開始の24時間前から大きな加熱を見せていた。
そして当日17時30分に配信がスタート。サムネイルには、「視聴者様」と書かれたネームプレートが飾られる小粋な演出。都内のスタジオを貸し切って設営された豪華なセットがまず目を引く。加藤純一は、この日のために「5000万円以上かけた」と配信上で語っており、大きなステージをはじめ、クレーンカメラも導入した豪華な配信機材や、数多くのスタッフに支えられた配信は、一個人のチャンネルで行うものを超えて、もはや“番組”と化していた。
参列したのは、配信者やアーティストを始め加藤純一にゆかりのある方々。ロックバンドMOSHIMOがこの日のために書き下ろしたオリジナルソング「Jun Bride」の生演奏とともに、新郎新婦が入場。司会者はニコニコ生放送の番組『ニコラジ』で共演歴のあるラジオパーソナリティのやまだひさしが務め、ニコニコ時代からの盟友である歌い手のGeroが乾杯の音頭を取り、会場を盛り上げる。祝辞は、加藤純一の“おこぼれをいただいている”と自称する格闘ゲーマーのこくじんが務めた。