身近な所に潜む犯罪を教えてくれる“弁護士インフルエンサー” 岡野タケシの魅力

“弁護士インフルエンサー”岡野タケシの魅力

 岡野タケシ弁護士は、アトム法律事務所の代表を務めながら、YouTubeやTikTokでも活躍している弁護士インフルエンサー。主に、弁護士として法律を用いた動画を投稿している。動画には面白いというコメントを寄せられていたりと、親しみやすい岡野氏の動画の魅力に迫る。

 岡野氏の動画は、事件の構造や、世の中のニュースについて法律上なにが問題なのかを、法律の知識がない人でも分かりやすいように説明されている。元バイトAKBの梅澤愛優香氏がラーメン店のオープンを邪魔され、民事提訴を起こすといわれているニュースについて切り込んでいる動画がある。その動画では、梅澤氏に対する根拠のない憶測を取引先の人に伝えたことは、事業を邪魔した不法行為として損害賠償が命じられることがあると、過去の事例を用いて説明。さらに、第三者に通報する場合はある程度確かな根拠が必要だと話している。このニュース、提訴された人は善意で取引先の人に根拠のない憶測を伝えてしまったと話している(参考:弁護士ドットコムニュース)。岡野氏は、軽率な行動はしないようにと忠告の意味も込めて、ニュースに切り込んだ発信をしているのだろう。

[元AKB梅澤愛優香さんがお店のオープンを邪魔され民事提訴!弁護士解説!#Shorts]

 一方、岡野氏は、一部の人が弁護士に持っているお堅いイメージを覆すような面白い動画も公開している。『P丸様。の「シル・ヴ・プレジデント」の曲は犯罪ですか?』という視聴者からの質問に返答する動画が面白いと注目を集めている。動画内で「シル・ヴ・プレジデント」という曲そのものが犯罪なのかどうかを説明しているのかと思いきや、よくみると、「シル・ヴ・プレジデント」の歌詞の内容が犯罪かどうかを弁護士としての知識を使って真面目に語っている。例えば、「もし大統領になっても君を勝手に捕まえるのはダメ!人を逮捕するためには現行犯で逮捕するか、逮捕状を取得しないといけない。要件を満たさない不法な逮捕は刑法220条の逮捕剤になる」と、寸劇を交えながら説明している。法律に詳しくない人でも、大統領になっても君を勝手に捕まえるのはダメだということは分かるだろう。しかし、岡野氏の動画は、なぜダメなのかまで面白く説明してくれるため、楽しく法律を学べる。

[Q:P丸様。の「シル・ヴ・プレジデント」の曲は犯罪ですか? #Shorts]

 このように、岡野氏は、真面目な動画と面白いネタのような動画を投稿している。法律に対する知識や関心の浅い人でも楽しみながら勉強できるこの投稿バランスこそが、岡野氏の魅力だろう。

 YouTubeやTikTokという若者含め多くの人が集まる場所で、ニュースに切り込んだ発信をすることで、ニュースや法律により強い関心を持つ人が増えていくのではないだろうか。また、学校で誰かがやっている犯罪について説明している動画など、身近に行われているであろう犯罪についての動画もある。軽率な行動をしないよう、岡野氏の動画が多くの人に届いてほしい。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる