凍った湖の上で発見された謎だらけの全焼テスラ、ついに真実が明らかに

謎だらけの“全焼テスラ”の真実が明らかに

 2019年2月、米バーモント州の凍った湖の上で、全焼したテスラ「モデルX」が発見された。車が湖にあった理由や、発火の原因など不可解な点が多く、当初は多くの人の注目を集めていた。しかし1人の男が逮捕されたことで、事件の全容が見えてきた。

 この事件の犯人として逮捕されたのは、同州在住のマイケル・A・ゴンザレス氏だ。同氏はテスラ社の分割払いの制度を利用して、次々と車を購入しては転売を繰り返していたという。

 起訴状によると、同氏は2018年9月から2021年1月の間に、ディーラーから合計約607,000ドル(約6,670万円)相当の5台のテスラ車を購入している。1台ごとに約2,500ドル(約27万円)の初期費用を支払うと、口座の残高不足を隠すため、残りは電子決済を選択した。そしてテスラ社が支払い能力がないことに気が付く前に車を受け取り、5台のうち4台を転売したという。

 この転売できなかった1台こそが、湖で見つかった「モデルX」だ。

 このときもいつも通りの手口で車を受け取ったというが、支払いが滞ったことから、テスラ社は彼に権利書を発行しなかった。その結果所有権を証明できず、「モデルX」を転売することができなくなったようだ。

 その後の調べでゴンザレス氏は、車が自然発火したと主張しているが、捜査当局は、転売ができなくなったため保険金目当てで火をつけたものと疑っている。現に、同氏は事件当時に保険金を請求していた。ただし権利書を持っていない彼は現場検証に現れず、この申請は拒否されている。

 現在拘留中の同氏には、最長で10年の懲役刑が科せられる可能性がある。謎につつまれた“テスラ全焼事件”の真実は、なんともお粗末なものだった。

electrikより
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(画像=electrikより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://electrek.co/2021/08/30/tesla-found-frozen-lake-solved/
https://www.sevendaysvt.com/OffMessage/archives/2021/08/27/driver-of-scorched-tesla-indicted-for-stealing-five-cars

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