TBS宇内アナ、“クレイジーなゲーム実況”の魅力 貴島明日香や宇多丸との必見コラボも
TBSアナウンサー宇内梨沙のYouTubeチャンネル『ゲーム実況はじめました。~女子アナゲーマー宇内e~』をご存知だろうか。TBS屈指のゲーム好きで知られる宇内アナが様々なゲームに挑戦するのだが、これは一企業の企画で始めたチャンネルではない。「アナウンサー」という職業のイメージを根底から覆す良い意味でクレイジーなゲーム配信に中毒者が続出している。
ラジオ『アフター6ジャンクション』では「小学5年生」とも揶揄され「梨ー沙る☆うなポン♪(りーさるうなぽん)」のニックネームで知られる宇内アナ。彼女の最大の魅力である常人離れした表情筋から繰り出される喜怒哀楽は破壊力抜群で一度観れば決して忘れられない。『デモンズソウル』や『Bloodborne』など大人でも裸足で逃げ出すほど高難易度のゲームを時に華麗に、時にガチギレしながら進めていく姿はおおよそ彼女のことを知らない人間が観ればアナウンサーだと認識できないだろう。『ひるおび』などで淡々とニュースを読み上げる冷静な姿とのギャップに目が焼かれそうになる。
そしてもう一つ、当たり前なのだが「声が異常なほど聴き取りやすい」のが大きな魅力のひとつだ。テンションが上がりすぎてどんなに早口になろうが、不意の出来事に奇声を発しようが、宇内アナの放つ一言一句が漏れなく全て完璧に聴き取ることができる。特にバーチャル恋愛が楽しめるスマホゲーム『VRカレシ』の実況動画ではラジオドラマと朗読劇で培った演技力と発声力、「ぶっ壊れ」とも言うべき妄想力を存分に味わうことができる。
また、さまざまなゲストを招いたコラボ回が特に面白い。ゲストの良さを最大限に引き出すMCとしての手腕と、その中で自分の個性を発揮するバランス感覚はまさに「絶妙」、互いの魅力がフルスロットルし極上の化学反応を生み出している。
なかでもTBSの同僚アナウンサーたちとの動画は同じ釜の飯を食っているという信頼関係から来る「アットホーム感」が素晴らしい。個人的なお気に入りは後輩アナウンサーの若林有子アナとの絡みだ。われわれ凡夫の人生では天地が引っくり返っても拝めない癒やし映像が収められており、たとえば『ぷよぷよテトリス2』を対戦している動画で不慣れなパズルゲームに「やめてェーーー!ダメダメダメ!アーーーッ!」と悪戦苦闘する宇内アナと「ケケケケケッ……消しちゃってもいいですか……?」と悪魔のように宇内アナを翻弄する若林アナのコンビバランスは先輩後輩という枠を超えて「生き別れの姉妹」なのではないかと錯覚するほどだった。観終わったあと自然と画面に向かって「ありがとう……」とつぶやいていた。
同じようにゲーム好きで知られるモデル・貴島明日香氏との「ガチAPEX」も見もの。「ゲーム好き」と言っても貴島氏はAPEXのためなら寝食も忘れるほど生粋のガチ勢で、「いつからゲーム始めたの?」「ごはんとかどうしてるの?」と和やかに宇内アナの質問に答えているときの笑顔と、相手部隊を殲滅しようと銃を乱射しているときのマジ顔とのギャップに味わったことのない感覚を覚えた。学生時代はニコ動漬けだったという共通点もあり、かなり相性の良さそうな2人のこれからにも期待が止まらない。
また冒頭でも紹介したラジオ『アフター6ジャンクション』で共演しているRHYMESTERの宇多丸氏を招いてレトロゲームを楽しむ回は外せない。なんと宇多丸氏自身がYouTuber企画初登場ということでRHYMESTERファンにとってもかなり貴重な映像となっている。宇内アナのマイペースなボケと宇多丸氏の豊富な知識量から繰り出される的確なツッコミ、放送でも絶妙な掛け合いを見せている2人だからこその空気感の良さやテンポ感はさながら「見るラジオ」、色々な広がりを可能性を感じる回となった。
最近では1分のショート動画を投稿できる「#shorts」も積極的に活用し、ますます親しみやすさが増している宇内。全てを曝け出して全力にゲームに向き合う宇内アナを見ていると否が応でも明日へ向かうパワーをもらえる、まさに「太陽」のようなチャンネルだと思った。