映像を参加型コンテンツへ拡張する『CONTENTS SYNC TOY』、ご当地ヒーローとコラボしたプロトタイプ発表
エヴィクサー株式会社とHYTEK設立準備室(以下、HYTEK)が、コンテンツ体験を視聴型から参加型へと拡張する『CONTENTS SYNC TOY』を開発し、第一弾としてご当地ヒーロー「時空戦士イバライガー」とコラボしたデバイスのプロトタイプを発表した。
CONTENTS SYNC TOY
『CONTENTS SYNC TOY』は、視るだけだった映像コンテンツを参加できる空間コンテンツへと拡張するおもちゃのシステム。効果音や台詞などコンテンツ内の任意の音をトリガー化し、光や振動で連動させることで、画面の向こうで描かれるストーリーに、おもちゃを通して参加しているような体験を楽しむことができる。ネットワーク接続やペアリングといった通信を挟むことなく音で直接連動するため、あらゆるメディアで流れるコンテンツと自動でシンクロすることができる。エヴィクサーの音響通信技術・Another Track(R)を用いて、HYTEKのメンバーも含め構成されるプロジェクトチームが企画・プロデュース・デザインを担当した。
プロトタイプ第一弾:HERO SYNC BELT
今回制作されたデバイス「HERO SYNC BELT」は、ベルトの型の筐体にLEDを埋め込み、ヒーローベルトのように身に着けて遊べるデザインとなっている。ヒーローの「変身」「必殺技」「パンチ」といった効果音をトリガーに映像とベルトが連動し、画面の向こう側のヒーローと一体となって闘う体験を生み出す。実証実験として、コロナ禍で会えないヒーローと子どもたちをつなぐ「リモートヒーローショー」を実施し、子どもたち自身がヒーローとなってビデオ通話越しのヒーローと一緒に闘える体験を提供した。今回のプロトタイプは一例で、アクセサリーやぬいぐるみなどコンテンツの特性に合わせて多様なデザインと演出を盛り込むことが可能である。今後キャラクターコンテンツとコラボしてのグッズ販売やイベント演出、映像配信プラットフォームとコラボしての参加型映像コンテンツ開発など、幅広いジャンルと年齢層向けの展開を計画しており、事業パートナーも募集中だという。
Another Track(R)とは
Another Track(R)は、「映画館・スタジアム・劇場・テレビ等で催されるプログラム」と「客席側・放送越しのデバイス」をその進行に応じて制御するソリューションである。この度ニューノーマル時代に向け、とりわけテレビ・ラジオ向け、オンライン配信向けの機能を充実させるために、音響通信Another Track(R)がバージョンアップされた。これまでは、高い周波数帯域まで利用可能な配信サービスでしか利用できなかったが、その制限がなくなり、全ての配信サービスを対象に音響通信を実現できるようになった。新しいAnother Track(R)は配信時に施される圧縮や音域カットに耐性があり、テレビ・ラジオや複数のオンライン配信などマルチチャネルへの同時発信も可能だ。また、発信側の信号生成には、VSTプラグインでの提供が可能で、OBS Studioでのオンライン配信にも利用出来る。