w-inds.橘慶太が語る“熱すぎるゲーム愛” 「『ファイアーエムブレム』で命の大切さを知った」

w-inds.橘慶太が語る、熱きゲーム愛

 ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や、ゲームから受けた影響などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今回登場してくれるのは、w-inds.の橘慶太だ。

 今年20周年を迎えたw-inds.のメンバー兼楽曲担当として、歌って踊るだけでなくグループの楽曲制作までを手掛けるマルチクリエイターであり、同時に大のゲーム好きとして知られる彼は、数年前よりYouTubeでゲーム実況をはじめ、今年3月よりOPENREC (https://www.openrec.tv/)内にも「KT GAME CHANNEL」を開設している。

 そんな彼に、過去のゲーム遍歴や思い出のタイトル、ゲームとの付き合い方、w-inds.の活動に還元されるものなどを通して、愛してやまないゲームへの思いを語ってもらった。(杉山仁)

【記事の最後に橘慶太さんのサイン入りチェキプレゼントあり】

『ファイアーエムブレム』で命の大切さを知った

――まずは慶太さんのゲーム遍歴について教えてください。最初にゲームにハマったのはいつのことだったんでしょう?

橘慶太(以下、橘):小さい頃から家にゲーム機があったので、物心ついたときには既にやっていましたね。「自分のもの」と思ってソフトを買ってもらうようになったのは、小学生の頃、スーパーファミコンからです。そこからプレイステーションやNINTENDO64、ドリームキャスト、ニンテンドー ゲームキューブなど、新しい機種が出るたびにほとんどのものを買ってもらっていました。

――それはすごい! 充実した環境が揃っていたんですね。

橘:もともと、うちの母親がゲーム好きだったんですよ。なので、金曜日の夜と土曜日の夜はうちの母親に呼ばれて、スーパーファミコンの『ファイナルファイト』を一緒にやってました。母親はひとりじゃクリアできないので、僕と一緒に2人でクリアする、というのが恒例で。あとは、兄妹ともよく一緒にゲームをしていました。

――中でも、当時好きだったゲームタイトルがあれば教えてください。

橘:『ドラゴンクエスト』シリーズもそうですし、『グラディウス』もそうですし、ソフトを挙げればキリがないくらいなんですけど……特に好きだったのは『ファイアーエムブレム』シリーズです。『ドラクエ』だと味方がやられてしまってもザオリクで復活できますけど、『ファイアーエムブレム』は、基本的に一度死んでしまったキャラクターは生き返らずに、二度と使えなくなってしまうんですよね(「ロスト」と呼ばれるシステム。作品によっては一部例外も)。このシステムが、小学生だった当時の僕には本当に衝撃的で。「このキャラ、もう生き返らないんだ……」とビックリして、たぶん、そこで命の大切さを知ったような気がします。

――「人生ってこんなに厳しいのか……!」と。

橘:はい(笑)。仲間が死んでいなくなるなんて、残酷で悲しいじゃないですか。なので、当時の僕は死んでしまったらすぐにリセットして、誰も死なずにクリアするにはどうすればいかを考えながら遊んでいました。ギリギリでひとり死んだ場合もやり直して、とにかく「全員でゲームをクリアするんだ!」という志で。『ファイアーエムブレム』の場合、「このキャラがいないと、あのキャラが仲間にならない」というキャラ同士の関係性もあるので、「みんなを仲間にしたい」という気持ちもあって、全員を生き残らせることにこだわっていましたね。

――なるほど。そういうプレイの傾向って、今も変わらないと思いますか?

橘:確かに、「みんなでクリアしたい」という気持ちは今もあるかもしれないです。ここ数年すごくハマっている『Dead by Daylight(デッド バイ デイライト)』でも、オンラインでサバイバーとキラーに分かれて4人対1人で戦うとき、サバイバーになった場合は「全員で脱出したい」と思うので。


――『ファイアーエムブレム』以降ハマった思い出のゲームを他にも教えてください。

橘:たとえばプレイステーションだと、『鉄拳3』は面白い思い出があるゲームです。僕はポール(・フェニックス)を使っていたんですけど、あのキャラって10連コンボがめちゃくちゃ強くて、HPがフルの状態でも一発当てれば瀕死の状態にもっていけるので、完ぺきにできるよう毎日練習して、めちゃくちゃ上手くなったんです。それである日、うちの兄と『鉄拳3』で勝負して10連コンボでボコボコにしていたら、兄が「そんなの汚いぞ!」と怒って、「ほんとの10連コンボを見せてやる」と、現実のケンカでボコボコにしてきて(笑)。

――ああ……! 年上のアドバンテージですね。

橘:その後も「『鉄拳』やろう!」と誘われるんですけど、「10連コンボを使ったらまたボコボコにされるぞ……!」と思って、わざと負けてました(笑)。でも、負けたら負けたで、めちゃくちゃ煽ってくるんですよね。「お前弱いなぁ」って。それで、我慢できずに10連コンボでボコボコにすると、また現実でボコボコにされるという感じで、『鉄拳3』はそんなトラウマのゲームでした。ゲームでボコボコにした結果、本当の鉄拳を喰らってしまうという……(笑)。あと、他にハマったゲームと言えば、『SOCOM II: U.S. NAVY SEALs』。僕が東京に出てきてからの話で、ちょうどオンラインゲームが一般にも広まりはじめていた頃で。

――2004~5年頃の話ですね。

橘:はい。そこでFPSにハマって、24時間寝ずにプレイするくらいの時期がありました。

――その頃というと、慶太さんは既にw-inds.として活動していたと思うんですが、どうやって時間をつくっていたんですか?

橘:僕もどうやって時間をつくっていたのか分からないんです(笑)。当時はって、たぶん今より忙しかったような記憶もあるんですけど、とにかく寝ずにずっとやってました。『SOCOM II』は、うちの兄と妹と3人ではじめて、兄弟で一緒に色んなチームに入っていて。とある日、うちの兄が「自分たちのチームをつくろう」と言いはじめたんです。それで、色んなチームにいる上手い人を誘ったんですけど、なかなか上手く集まらなくて。何を思ったか、兄が僕の活動をバラしはじめたんですよ。「w-inds.の慶太がいるから、チーム入ってよ」って。

――お兄さん……!(笑)

橘:その結果、強い人たちが集まってきてくれて、最強のクランになってしまいました。強すぎて、やっていないのに「チートじゃないか」と言われてしまうような……。

――(笑)。相当強いチームだったんですね。音楽での活動を見ていても感じる慶太さんの凝り性っぷりが、ゲームでも発揮されているような印象を受けます。

橘:僕はゲームに大切なのって「頭脳」だと思っていて、「勝つ/負ける」は頭の回転の速さで決まると思っているんです。それこそ、『SOCOM II』でも、「今僕らはこういう勝ち方をしたから、相手はこう警戒してくる。だから、今度はこう奇襲しよう」と、作戦は全部僕が考えたりしていました。スキルのある人たちが集まったクランだったんで、後は「作戦通りにしてもらえれば行けるだろう。僕に任せてください」と(笑)。でも、僕のお兄ちゃんと、あともうひとり、作戦を聞いてくれない人がいて……。「俺たちのよさはそれじゃない。いくぞ!!」と2人が敵に突っ込んでいって負けてしまうこともありました(笑)。でも、そんな2人が活きるように、そのプレイスタイルに合わせた作戦を立てたりするのもすごく好きだったんですよね。それも含めてすごく楽しかった思い出です。

――岡崎体育さんが結成して、慶太さんもメンバーとして参加している『FIFA』シリーズをプレイするためのチーム「京都サンドバックス」では、慶太さんが参考動画として、ゲームではなく実際のサッカーの戦術動画を送ってくる、という話も聞いたことがあります。

橘:『FIFA』シリーズは11人対11人で、22人が集まってひとりずつ選手を操作できるモードがあるので、実際のサッカーの戦術が活きるんですよ。僕はもともとサッカーも好きなので、サッカーではボールを追いかけるだけではなくて、状況によっては止まっているだけで役に立つときもある、ということを知っているので、それを説明するために「この動画が分かりやすいので、これを観て勉強してください」とメンバーに送ったりしています。

――そこまでやる人って、なかなかいないんじゃないですか(笑)。

橘:ちょうど昨日も『FIFA』をやっていたんですけど、僕がオンラインに入ったときには既にプレイヤーが11人埋まっていたので、「じゃあ、僕は監督をやりますね!」と言って、みんなのプレイを観ながら、1時間ぐらいずっとコメントするだけの人になってました(笑)。

――自分が好きになるゲームの傾向として、何か特徴的なものはありますか?

橘:やっぱり、僕の場合は「頭を使うゲーム」で、答えがなかなか出ないものほど楽しさを感じるような気がします。僕は『モンスターハンター』もすごく好きなんですけど、ああいうAIが敵として動くタイプのゲームは、やり込んでいくうちに、どうしてもパターン化する部分もありますよね。『ダークソウル』や『デモンズソウル』にしてもそうで、「敵がこの動きをしたら、次はこの動きだな」というパターンが、やればやるほどインプットされるというか。

――いわゆる「パターンを見つけていく過程が楽しいゲーム」ですね。

橘:そうです。もちろん、そういうゲームでも好きなものはたくさんあるんですけど、僕の場合は、そうやってパターンを積み重ねて覚えていくタイプのものよりも、オンラインの対人戦で「つねに状況が変化するもの」の方が好きなのかなと、最近思うようになりました。

――なるほど。つねに予想がつかない状態の方がワクワクする、と。

橘:対人戦だと、同じキャラクターでもプレイスタイルは人によって様々ですしね。そうやってパターン化しないものの方が、僕はより好きな傾向があるのかもしれないです。


――ゲーム好きであることで、w-inds.の活動にもいい影響を感じる部分はありますか?

橘:w-inds.だけに限らず、ゲーム好きでよかったな、と思うことは日頃からあります。それは本当に「頭をたくさん使う」ということで。実際、上手いゲーマーの方って、みなさんめちゃくちゃ頭がいいと思うんですよ。頭の回転の速さも鍛えられるし、ゲームをやっていて損したことはひとつもないと思います。ただ、強いて言うなら……ゲームをしていなかったら、w-inds.であと500曲くらいつくれていたかもしれないです(笑)。ゲームしている時間を作曲に充てられていたら、もっと曲が作れていたのかな、と。

――慶太さんは十分多作な人じゃないですか(笑)。ここ数年はYouTubeでゲーム実況をはじめていましたが、ただプレイしているときと違った魅力を感じることはありますか?

橘:どうなんでしょう? 僕の場合は、自分が普段ゲームを楽しんでいるのと同じようなことを、みんなと一緒にできたらいいな、と思ってはじめたので、自分の中の感覚はそんなに変わらないかもしれないです。もちろん、普段ゲームをしているときは、配信のときのように喋ってはいないですし、ずっとピクリともせずにゲームをしているんですけど……。実は一度、自分がゲームをしているときの様子を撮ってみたことがあるんですよ。そうしたら、目線がちょっと変わるだけで、ずーっと動かないままでビックリしました(笑)。

――そして今回、OPENRECのチャンネル「KT GAME CHANNEL」がスタートしました。今のところ感じている手応えなどがあれば教えてください。

橘:一度しか配信してないので(取材時)、まだまだ分からない部分もありますけど、リアルタイムでコメントも返してもらえますし、画質もすごくいいですし、見やすいですし、自分もすごく楽しいです。今後、視聴者参加型のゲームもやってみたいですし、いつも一緒にゲームをしている人たちをゲストに呼んで、一緒にゲーム配信をしてみたいとも思っていて。他にも、やりたいことを色々考えているところですね。普段からやっている好きなゲームもやりたいし、逆に「これをやってみてほしい」という、自分がやったことのないゲームを初めてプレイする配信もしてみたいです。やっぱりゲームって、初めて触れるときがすごく楽しかったりすると思うので。

――ゲームをやり込む前の慶太さんの様子が見られるのは貴重かもしれませんね。

橘:そういうところも楽しんでもらえたら嬉しいです。あとは、僕は今プレイステーション5中心でゲームをしていて、ゲーミングPCは持っていないので、たとえば『Escape from Tarkov』のような、周りの人から薦められているPCゲームもやってみたいな、と思います。他にも、たとえば『ファイアーエムブレム』のような、ひとりで攻略していくタイプのゲームを配信したら「どうなるんだろう?」という興味もあります。僕はこれまで、『デッドバイデイライト』もそうですけど、オンラインゲームしか配信したことがないんですよ。だって、仮に『ファイアーエムブレム』を配信するとしたら、僕は誰かが死んじゃったらリセットしてしまうわけなので……見ている人は同じところを繰り返しプレイするところを見ることになってしまいます。どうすればいいのか、自分では分からないというか(笑)。

――「死んだら即終了『ファイアーエムブレム』」みたいな企画にする手はありそうです(笑)。

橘:そういうのもいいかもしれないですね(笑)。最近ニンテンドースイッチと『モンスターハンターライズ』も買ったので、それも配信でやってみたいと思っているところです。

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