iPad ProがMacintoshに? 白黒の1ビット画で日本画を再現
テクノロジーエヴァンジェリストのマット・セフトン氏は、iPad ProをMacintoshに変換し、1ビットアートを作成した。
セフトン氏によるとこの作品は、最新の画像処理ツールなどのソフトウェアと、1992年に購入されたMacintosh Classicや1990年リリースのペイントツールDeneba UltraPaintなど、古いテクノロジーの両方を組み合わせたものだという。
そしてこの絵は、初代Macintoshで描かれた、橋口五葉の「髪梳ける女」からインスパイアされたようだ。これは30年前にAppleがコンピューターとペイントツールを発売した際、広告用にデザイナーのスーザン・ケア氏によって再現されたものだ。
Macintosh Classicは1990年に発売されたデスクトップコンピューターで、当然現行のiPad Proとの操作性は大きく異なる。米メディア『GIZMODE』は、「最新のハードウェアで古いデータを扱う合理的な理由はない」としながらも、「セフトン氏は1ビットのアートを追求するうちに、レトロなソフトウェアと最新のハードウェアの完璧な融合を成し遂げた。これは『Padintosh』もしくは『MacPad』とでも呼ぶべきだろうか」と称えた。
iOSで利用できるMacintoshエミュレーター(模倣装置)はいくつかあるが、セフトン氏はBasiliskIIを選択した。これは、iOSとのファイル共有の互換性や、画面の解像度に優れており、iPadがMacintoshのディスプレイよりもはるかにピクセル数が多いことを考えると、アート向きだと言えるだろう。ただし、ソースコードを取得してXcodeを利用し、iOSアプリを自分で作成する必要がある。この作業が終われば、Macintosh OSと古いペイントツールを、iPadで操作することができ、Apple Pencilでの描画も可能となる。まさに新旧のテクノロジーの融合だ。
近年iPadでイラストを作成する人は多いが、30年前に発売されたツールを利用している人はほぼいない。セフトン氏のイラストは、それだけで希少性の高い作品と言えるだろう。
(画像=Twitterより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://gizmodo.com/this-artist-turned-their-ipad-pro-into-a-classic-macint-1846749495