岡田健史、YOSHI、永久メイ……『MILLENNIAL /ミレニアル』で発信した彼らの価値観がわかる“金言”とは

ABEMA『MILLENNIAL /ミレニアル』の“金言”

自分の世界を大切に生きる【YOSHI】の金言


 モデル、アーティスト、シンガーソングライター、俳優など型にとらわれない才能を見せるYOSHI(17)。そのセンスはルイ・ヴィトンのディレクターからも賞賛され話題になった。華やかな人生を送っているように見えるYOSHIだが、自身を“とてもネガティブな人”と評価する。

 「僕、人生で幸せだって一回も感じたことないですよ。人生、納得できていないので。これからですね」と意外な胸のうちを明かしつつも「今年はとにかく音楽ヒットを狙いたい」、「世の中を変えたい」、「今までにない、ゼロから1を作っていけるような勢いで仕事していきたいですね」と創作活動に対しての意欲はすさまじい。気さくでゆるい空気感とこだわりの強さのバランスが不思議な雰囲気を醸し出している。


 また、自身のネガティブな性格を俯瞰して「俺のネガティブは何がいいかって、完全に闇の穴に落ちちゃうネガティブじゃないんですよ。辛いからこそ自分の状況を変えようと頑張る。辛いからこそ生きようよっていう。辛いと何したいかわかるんですよ。自分の人生は自分の人生だし、1回きりなんだったら、やりたいことをやりたいようにやろうと思って。ちゃんと最後まで生きて死にたい」と答えた。17歳ながら自分が何に触発されて力を発揮できるかを理解していることは大きな強みだ。彼のバイタリティやセンスは、自分自身と真正面から向き合い、とことん追求していることから生まれていると感じさせられる。

 ポジティブに生きることを目指す人が多い中で、ネガティブを受け入れて「ネガティブだからこそ自由にこだわり抜いて生きる」YOSHIの姿勢を見れば、今までの自分の考えに新しい風を吹かせられるかもしれない。

一歩一歩の努力で夢を掴んだ【永久メイ】の金言


 3作目の主役は、バレエダンサーの永久メイ(20)。ロシアの名門バレエ団にスカウトされる実力を持ち、Forbes JAPAN 2020年12月号内の「30 UNDER 30 JAPAN 2020」特集の表紙を飾ったことでも一躍注目された。

 ロシアの名門バレエ団「マリインスキー・バレエ」で、日本人として初めてソリストを任された永久は「今日できる精一杯のことをやる、みたいな感じでずっとやってきて、今に至るというか。夢をつかむために、踊ることしかしてこなかったって感じですね」と日々の積み重ねが今に繋がったと語った。


 そんな永久は、将来の夢について「持たないようにしている」と自身のスタンスを明かした。「今あることを精一杯やっていったら、絶対に自分がなりたかったものになれる。でもそこで満足してしまったら本当に終わりだし、満足している自分が許せないって思う」とストイックな一面とまだまだ登っていきたいという向上心を見せる。

 海外生活での苦悩に関しては「誰とも喋れない、何も理解できない。英語が喋れなくて、それが一番辛かった」、「先生に怒られる度に『日本に帰りたい、帰りたい』って言ってて。母親から「日本に帰って来たらいい」と言われても「これで帰ったら絶対に負けだと思っていた」と芯の強さを滲ませた。

 逃げたい気持ちとの葛藤に苦しみながらも目の前のことに真面目に取り組むひたむきさ、そしてバレエに対する情熱を注ぎ込む熱量が成功につながったことがわかる。常にネットと隣り合わせで過ごしてきたミレニアル世代は、自由を手に入れた反面、選択肢の多さに「打ち込む」ことの大切さを見逃しがちだ。彼女の好きなことにひたむきに取り組む姿勢は今一度「自分は何がしたいのか」という気持ちに向き合わせてくれるだろう。

 三者三様のかたちで生きるミレニアル世代の若者たち。共通しているのは自分の人生を諦めず大切に生きるということ。今回紹介した3名には、どんな性格でも環境でも、心を折らずに続けるしなやかさが感じられる。そんな生きる力をもらいたい、という時に『MILLENNIAL /ミレニアル』を鑑賞してみてはいかがだろうか。

■中野亜沙子
東京都目黒区出身のフリーライター。「若者が自ら考え行動し、自立するきっかけをつくる」をテーマに執筆する。お笑いとゲームとYouTubeが好き。心理カウンセラーの資格取得を目指し勉強中。

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