『Weekly Virtual News』(2026年7月28日号)
KIzunaAIが『VRChat』に上陸、『超かぐや姫!』は“意外な作品”とコラボ バーチャル業界の最新ニュース

VTuber、XR技術、メタバース――様々な“バーチャル”に関するトピックは、日々多く生まれている。企業による巨大な施策から、個人によるマイクロだが熱気あふれる取り組みまで、その規模は様々だ。
連載「Weekly Virtual News」では、一週間のうちに起きた“バーチャル業界”に関連する様々な話題をピックアップ。ニュースとして紹介するだけでなく、筆者の独断と興味関心からフックアップしたいトピックも取り上げる。
Kizuna AIがVRChatに登場 ヒントから場所を当てた活動者とコラボ
「元祖VTuber」として、いまなお人気と知名度を得ているKizuna AI(キズナアイ)が、7月21日に『VRChat』に現れた。
【VTuber諸君へ】
ただいまよりVRChatにて『キズナアイ逃走中』を開催します。
VRChat内のどこかにいるキズナアイを捕まえてください。制限時間は1時間です。写真の場所にいるとは限りません。出会うことができればその場で即コラボします。但し、現在活動中の方に限ります。健闘を。 pic.twitter.com/ozxYZHlPMd— Kizuna AI / キズナアイ (@aichan_nel) July 21, 2026
ただフラッと現れたわけではない。投稿写真を頼りに彼女の所在地を突き止めた人と交流し、VTuberの場合はその場でコラボに応じるという企画を仕掛けてきた。企画名は「キズナアイ逃走中」。広大な『VRChat』を舞台にした鬼ごっこ、といったところだ。
Kizuna AI自身の視点では配信されなかったため、その様子は『VRChat』で直接遭遇できた数名の配信で一部確認できる。そのうちの一人が、かつてActiv8にともに所属していたのらきゃっとであるのも興味深い。ファンの情報網も活かし、瞬時にKizuna AIの位置を特定してみせたのはさすがの一言だ。
なお、筆者もこのイベントに乗じ、二度彼女の姿をVRChatで拝むことに成功した。今年で10周年を迎える今でも、その周囲にはたくさんのファンやVTuberが集まっており、往年のVTuber文化のファンとしてはなかなかに感慨深かった。今後似た展開が起こるかは不明だが、ちょっと期待したいくらいにはワクワクさせられるイベントだったのはたしかだ。
MEMちょとかぐやのコラボ配信はVTuberライクに
今年を席巻した作品のひとつ『超かぐや姫!』が、『【推しの子】』とのコラボを果たした。その内容は、『超かぐや姫!』のかぐやと『【推しの子】』のMEMちょの“コラボ配信”だ。
コラボの内容は、配信者/ネット活動者の先輩にあたるMEMちょに、新人配信者のかぐやが教えを請うというもの。「5秒区切りの自己紹介」に挑む二人の姿は、まさに先輩・後輩配信者のそれだ。直近の両作品の告知も交えつつ、夢のコラボを楽しめる動画に仕上がっている。
『超かぐや姫!』は作品配信前からLive2Dモデルを用いたPR展開を、『【推しの子】』はVTuberのように動くMEMちょの動画コンテンツをこれまで展開してきた。「アニメキャラが生き生きと動く」というこの手の技術が、異なるアニメのキャラ同士のコラボレーションに活用されたのは興味深い。そして、このフォーマットがすんなりと受け入れられるとしたら、それはVTuber文化の影響があるだろう。
Re:AcT・花鋏キョウの卒業が発覚 「半年前に卒業」の事後報告
VTuber事務所・Re:AcTの看板タレントのひとり・花鋏キョウが、7月23日に卒業を発表した。前身となるKAGAYAKI STARSの2期生としてデビューし、歌唱力を武器に長年活躍を続けてきたVTuberだった。
そして本件は「1月に卒業していた旨を事後報告」という、他に類を見ない点が目を引いた。もともと、今年の1月以前から花鋏キョウとRe:AcTの間では卒業と慰留をめぐる協議が続いており、そこから生じたコミュニケーションの行き違いが、報告を遅らせたとのことだ。
「花鋏キョウ」卒業のお知らせ pic.twitter.com/4YSZ1orpQF
— Re:AcT / リアクト【公式】 (@Re_AcT_) July 23, 2026
VTuberの卒業そのものはめずらしいものではないが、半年近い期間を経た事後報告は、さすがに筆者も見たことがなかった。個人的に印象的な人物だったことも手伝っているが、希少な事例としてここに記録しておく。願わくば、こうした事例は少ない方がよいのはたしかだが。
サービス終了の「POPOPO」がMac版リリース&一部技術をOSS化
3月に大々的にリリースされるも、9月にサービス終了へと至ることが発表された、アバター通話アプリ「POPOPO」。
おそらく将来的に解禁予定だった外部アバター機能などを解放しつつも、課金まわりのクローズなどを進め、順次サービス終了へと向かっている。
そんな中、まさかのMac版がリリースされた。検証などはされておらず、川上量生の言葉を借りれば“ヤケクソ”な突貫リリースと思われるが、とりあえず動作はする。OBS Studioなどで映像ソースを取り込むことができるので、なにかしらの用途に利用はできる……かもしれない。
(POPOPO、今日のアップデートでMacのApp Storeからもダウンロードができるようになっています)(Macならデスクトップで扱えるので、OBSの画像ソースとかにもどうぞ)(ただしあくまでもエイヤでONにしただけなので変な動作があったらごめんなさい) pic.twitter.com/QcR0NPkA0L
— MIRO (@MobileHackerz) July 22, 2026
また、Windows版のリリースは間に合わなかったようだが、かわりに「POPOPO」の開発技術資産の一部がGithubでオープンソースとして公開された。間もなく終了するサービスとはいえ、その中身をオープンにしていく流れはユニークだし、ある意味では進歩的だ。惜しくもこの時代では徒花となった「POPOPO」だが、オープンソースとなった技術はどこかで花咲くだろうか。






















