ディスプレイ巻取り型スマホ、高機能マスク、検温ロボット……『CES 2021』で発表の注目製品まとめ

『CES 2021』注目製品まとめ

 2021年1月11日から14日まで毎年恒例の世界最大の家電見本市CES 2021が開催された。コロナ禍の影響でオンラインでの開催となった同見本市では、革新的な設計のスマホからコロナ禍を強く意識した製品まで多種多様なものが発表された。

ディスプレイ巻取り型スマホは、3月に約2,400ドルで発売か

 テック系メディア『tom’s guide』は13日、韓国メーカーのLGが『CES 2021』で発表した最新スマホについて報じた。このスマホが画期的なのは、ディスプレイの伸縮によってサイズが変わるところだ(トップ画像参照)。伸縮するディスプレイは、スマホ内部に巻き取られるようにして収納されるので、「ディスプレイ巻取り型スマホ」と表現できるだろう。ディスプレイが伸縮する様子は、テック系YouTubeチャンネル『TechTalkTV』が公開している以下の動画を見るとわかる。

YouTube「LG Rollable - FIRST LOOK」

 LG製巻取り型スマホのディスプレイサイズは、小さいときは6.8インチで伸びると7.4インチになる。同社のCTO(最高技術責任者)の話によると、同スマホは同社がCES 2019において発表した巻取り型テレビ「LG SIGNATURE OLED TV R」の設計思想を継承している。同テレビは、ディスプレイがテレビ台に巻き取られるようにして収納されることで話題となった。

 気になるのは、この巻取り型スマホの発売時期と価格だ。発売時期は今年3月が有力だが、6月まで遅れる可能性もある。価格は、Samsung製折りたたみスマホGalaxy Z Fold2よりさらに高額な2,359ドル(約245,000円)と予想されている。

 Tom’s guideの記事は、LG製巻取り型スマホの懸念点として「伸びた状態のディスプレイサイズが大きくなるため、バッテリーの稼働時間が問題になるのではないか」と指摘している。

 ちなみに、ディスプレイ巻取り型スマホは中国メーカーのOPPOとTCL、そしてSamsungも開発しているという噂がある。

ゲーミングデバイスメーカーも参戦

 『CES 2021』では各カテゴリーの最新家電に加えて、コロナ禍に対応した製品の発表が多く見られた。14日付のCNETの記事では、同見本市で発表された高機能マスクがまとめられている。そうしたマスクには、以下のようなものがある。

・通信機器メーカーのBinatoneは、Bluetoothイヤホン一体型マスク「MaskFone」を発表した。イヤホンは最大12時間連続稼働する。ウイルス除去機能にも優れている。ウォールストリートジャーナルのテック担当コラムニストJoanna Stern氏の以下のツイートも参照。

・マスクメーカーのAirPopは、各種センサーを搭載したマスク「AirPop ActivePlus」を発表。呼吸数や大気中の汚染物質等を測定して、専用スマホアプリにデータを送信できる。

・LGは空気清浄機付きマスク「LG PuriCare」を発表。空気清浄機は最大連続8時間稼働。充電にはUSB-C接続で約2時間かかる。マスクには、30分の紫外線照射によって殺菌するケースも付属している。

・ゲーミングデバイスメーカーのRazerは、クールなデザインのマスク「PRPJECT HAZEL」を発表(以下の動画参照)。このマスクの最大の特徴は、口を覆う部分が透明なので口の動きが見えることだ。暗い場所では口元を照らすライトが点灯する。さらにマイクとスピーカーを内蔵するで、マスク装着時の発声を聞き取りやすくしている。

YouTube「Project Hazel | World's Smartest Mask」

 以上のように、マスク製造とはあまり関係のなかったメーカーまで、マスク開発に参入している。

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