AirPods Proイヤーチップはカスタムしてからが本番! AZLA、オウルテック、COMPLY、SpinFitが変える音楽体験

AirPods Proのイヤーチップ4製品レビュー

 音楽リスニングのお供としてすっかり定着した完全ワイヤレスイヤホン。なかでもアップルが2019年10月に発売したるAirPods Proは、27,800円(税別)という高めの価格設定ながら、完全ワイヤレスイヤホンのなかでは圧倒的人気を博している。

 そんなAirPods Proによる音楽リスニングに変化を加える、注目のアクセサリがAirPods Pro専用の交換用イヤーチップ(イヤーピース)だ。イヤーチップとは一般的なイヤホンの先端にある、耳に挿入するパーツのこと。以前からイヤホン愛好家の間で手持ちのイヤーチップを交換する音質カスタマイズが流行っていたが、今年に入り特殊な形状のAirPods Proに適合するイヤーチップが続々登場。リーズナブルな製品から期待の新製品まで紹介・レビューしていこう。なお、耳への装着感や密閉度は個人の耳の形によるため、あくまで筆者の体験として参考にしてほしい。

まずはAirPods Pro純正イヤーチップからチェック

 AirPods Proの交換用イヤーピースの基準として、まずはAirPods Pro純正イヤーチップを紹介しよう。AirPods Proの製品パッケージにS/M/Lの3サイズを同梱してるお馴染みの純正イヤーチップは、柔らかめのシリコン素材。紛失時などの際には、イヤーチップ単体でもアップルストアでは990円で入手できる。

 AirPod Pro純正イヤーチップはシリコン素材で耳へのフィット感こそソフトだが、AirPods Proのアクティブ・ノイズキャンセル効果を加味した遮音性は優秀。サウンドは音の自然な響きと包み込まれる聴こえ方が特徴で、高域を若干華やかに聴かせつつもキツく聞こえる音がない所が美点。低音はズンズンと空気の震えを上手く演出したサウンドで聴かせてくれる。

AZLA『SednaEarfit XELASTEC for AirPods Pro』

 2つの異素材を組み合わせた構造が特徴のイヤーチップがAZLA『SednaEarfit XELASTEC for AirPods Pro』だ。イヤーチップの傘の部分には人肌の熱によって軟化する熱可塑性エラストマー(TPE素材)、イヤホンと接続するアダプター部分にはウレタンコーティングを採用。サイズバリエーションはSS/S/MS/M/ML/Lと全6サイズで2ペア入りパッケージ、そして自分にフィットするサイズを試せるSS/S/MS各1ペアセット、MS/M/ML各1ペアセット、M/ML/L各1ペアセットも用意。いずれのパッケージも実勢価格は2,683円ほど。

 実際に装着をしてみると、まずはTPE素材は独特の滑りにくさがあり、耳の穴に挿入してから張り出し固定されるような密着度がユニーク。サウンドは純正イヤーチップと比べてエネルギーバランスが中低域にシフトしていて、重厚感ある音が届けられる。歌声はダイレクトでクッキリと存在感を発揮するし、ギターやベースも音がより深く響き渡る。低音はボリュームとしては若干押さえつつ、引き締まったリズムの刻みとして再現するようになる。

オウルテック『SAMU Foam tips OWL-FTAシリーズ』

 オウルテック『SAMU Foam tips OWL-FTAシリーズ』。体温で柔らかくなる特性のある低反発ポリウレタン素材のイヤーピースで、耳に押し込む形になる遮音性の高さをウリにしている。カラーはブラックとグレーの2色展開で、サイズはS/M/Lの3タイプ。同じサイズを3ペアセットのパッケージで実勢価格は2,380円ほど。

 実際に装着してみると耳栓のような遮音性が有効だが、耳への収まりとしては純正イヤーチップより浅めのフィット感。サウンドは純正イヤーチップから女性ボーカルの歌声など中高域を歯切れよく立てるキレのあるサウンドに変化させて、音楽のなかで歌声の存在感も増す。低音は純正イヤーチップと同程度の強さながら、輪郭をハッキリとさせ存在感を増している。エレキギターや楽器の音はやや引っ込む形で、メリハリを効かせたサウンドのイヤーチップだ。

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