『ドラ恋~Kiss On The Bed~』最終話ーー台本なしのラストシーン“本気のキス”を見せたのはどのペア?
フラれても尚魅力的だったのはふうた(坂口風詩)もそうだ。
まなみ(江野沢愛美)がけい(北條慶)をLINEグループで呼び出した後に、ふうたがカットイン。けいは2人から告白を受ける形に。
告白冒頭から気持ちが溢れ、泣き出すふうた。「呼び出すのがすごい怖かったの。誰も傷つけたくなかったけど、だけど一番自分に嘘つきたくなかったから。トウヤの気持ちもまなみの気持ちも全部聞いてきたからすごい悩んだし、辞退した方がいいんじゃないかって思っの。だけど、どうしてもあの4話の時の気持ちが忘れられなくて、あの日すごく幸せだったから。私はけいちゃんのことが好きだなって思いました」
けいの答えは「俺にとってもペアを組んで一緒に芝居をしてキスを撮るっていうことはすごく心に残ったこと。でも、役が抜けて、いざ自分の時間に戻った時に、一番最初に浮かんだ人は別の人だったのね。台本の中ではふうちゃんが好きだったけど、やっぱり俺は別の人のことが好きで、その想いに応えることができない、ごめんね。」というものだった。
やはり男性陣の回答を見ていても共通点として挙げられるのが“役柄が抜けた時の自分”が何を想うか、見極めは難しいだろうが、本音はそこに尽きるのだろう。
その後、同棲ハウスで待つまなみの元に向かったけい。まなみは「上手く話せなさそうだから手紙を書いてきた」と言い、思いの丈を綴った手紙を読み始める。泣きながら自分の気持ちをきちんと伝えようとする実は不器用なまなみがとっても可愛く、涙を誘われた視聴者も少なくなかったのではないだろうか。
「振り返ると、嬉しいことも泣いたことも怒ったことも、それでも私の感情の中心にはいつもけいちゃんがいて、1日目から今日この日まで、泣いてる日も笑顔の日もあなたの名前を口に出していました。そしてこの時間が終わって皆がそれぞれの日常に戻っても、これからのけいちゃんの日常に私が存在したらいいなと思ってしまいます。ご存知の通り、想っているのに素直に言えなかったり、すぐ嫉妬するのに言えないし残念な女ですが、これからも沢山笑わせてあげられます。私が好きになった人がけいちゃんで本当に良かったです」
「俺からの返事ね。こっち向いて」と言ってから無言でするキスがけいからの返事で、そこに今までの2人が乗り越えてきた様々なことが全部包括されていた。
シェアハウスでの共同生活など新ルールが導入された今回の6シーズン目だからこその“メンバー8名全員での空気感”にすっかり魅了されてしまった。
次回2021年春の新シーズンにも、さらなるパワーアップを期待してしまう。
■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで2019年の劇場鑑賞映画本数は約80本。Twitter