PS5発売前夜先行レビュー デカくて速い次世代コンソールのスゴさに迫る
ソニー・インタラクティブエンタテインメントが11月12日に発売する、次世代ゲームコンソール・PlayStation 5。発売前夜のこのタイミングで、編集部では同コンソールを事前入手したため、先行レビューをお届けする。同機種を体験してみてわかったのは、とにかくデカく、そして速く、そしてスゴいということだ……。
まず、外箱を開けて中身を取り出してみる。緩衝材にはさとうきびパルプと竹パルプを混合した、非木材のパルプモールドを使用していたり、ケーブルの結束バンドも紙製だったりと、サステナビリティへの配慮をこの段階からみることができる。
箱の中身を展開し、最初に思うのは、とにかく本体がデカいということだ。これは購入を検討している人すべてに伝えたいことだが、PS4と同じ場所に置こうという思いは、開封した瞬間に打ち砕かれることになるだろう。実際、オフィスのテレビ周辺における、新たなPS5用の収納スペースはいまだ定まっていない。
それでも縦置きで十分なまでの存在感を発揮するので、スタンドを使用してインテリア的に設置するのもありだろう。スタンドも縦横置きのそれぞれで使用する部品やネジは異なるが、スタンド内にしっかり収納できる作りになっているため、どちらの置き方をしても、もう片方に使用するパーツがなくなる心配はない。
付属しているのは、HDMIケーブル、電源ケーブル、USB・USB Type-Cケーブルと、新型コントローラー「DualSense」、そしてセーフティーガイド、クイックスタートガイドだ。最初のセットアップやスタンドの装着に手間取りそうな機械音痴のスタッフに依頼してみたが、クイックスタートガイドのおかげで難なく起動までこぎつけた。
そして、いよいよ本体を起動。ここで驚かされるのはUIとPSボタンの役割の変化だ。PS4時代は一度押せばホームに戻る、という役割を果たしていたが、PS5において、ホームに戻るにはボタンを長押しする必要がある。軽く押した際には「コントロールセンター」というこれまでにないメニューが顔を出す。ここでは設定や電源周りの操作、通知の確認やフレンドの招待など、ゲームをいったん止めて触ることの多い機能が並べられている。この2つを切り分けたことで、よりインスタントに設定周りへアクセスしやすくなったのは大きい。
また、ゲームの切り替えもかなり容易だ。一度起動して他のソフトに移ったあとでも、ホームから「再開」を押せば即時起動できる。この「再開」機能もそうだが、基本的にソフト周りの読み込みがものすごく早い。プリインストールされている『ASTRO’s PLAYROOM』もそうだが、より容量の重い『Marvel’s Spider-Man:Miles Morales』も、サクサクと次のシナリオやチャプターへと移動することができる。現状プレイしているのは2タイトルのみなので、他ソフトも比較してみなければわからないが、読み込みのストレスがなくなったことで、ゲーム体験としてはより没入感を持ってプレイできるようになったといえるだろう。
ゲーム体験といえば、「DualSense」についての言及も欠かせない。特にその機能を実感できたのは『ASTRO’s PLAYROOM』だ。PSVRにおける『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』のように、このソフトは新機能を存分に体感できるチュートリアル的な意味合いを果たしている。同ソフトを通じて、コントローラーへ伝わる振動が場面ごとに変化し、振動の傾きまで触覚を通して体感できるため、ゲーム体験の質が格段に向上していることがわかった。他タイトルでも、戦闘シーンでのぶつかり合いでは重く感じるように振動したりと、まだまだこの機能には可能性がありそうだ。ちなみに『Marvel’s Spider-Man:Miles Morales』では、糸を使って街中をスウィングする感覚をよりリアルに味わうこともできるし、もっと細かくいえば、マイルズ・モラレスとピーター・パーカーで街をスウィングする際の動きが少し違うのだが、その辺りも「DualSense」を通してより体感的に理解できる、ということを伝えておきたい。
一点、注意しておきたいのは、今回から決定ボタンは「×」、キャンセルボタンは「◯」というワールドスタンダードな仕様に変更されたこと。頭では理解していても、ついつい「◯」ボタンを押してしまい一つ前に戻る、ということが何度かあったので、くれぐれも注意して使ってほしい。
PS5を起動するにあたって心配していたのは、これだけ大きい端末で処理も早いのであれば、さぞ負荷がかかっているため、熱をもったりファンの音が大きかったりするのではないか、という点だ。しかし、ここもPS5はしっかりフォローしている。動作音はPS4のものとくらべても明らかに小さいし、長時間プレイしていても気になるほど熱を持ってはいないように感じた。