『水溜りボンドのANN0』第30回おさらい 喜怒哀楽が詰まった“国際フォーラム”イベントへの思い

 人気YouTuberコンビ・水溜りボンド(カンタ、トミー)がMCを務める『水溜りボンドのオールナイトニッポン0』第30回目が10月29日、放送された。ANN史上初のYouTuberレギュラーパーソナリティーとして注目を集めているラジオ番組をさらに楽しむために、今晩の放送を前に第30回放送の振り返りと今後に向けたポイントをお伝えしたい。

“メキシコ”コンセプトの運命やいかに

 『ANN』史上最速である番組開始9ヶ月にして、初のイベント開催を発表した水溜りボンド。今回の放送では、“チケット最速販売”と銘打って、放送中にイベントチケットの券売を開始。チケットの売れ行きを中継しながら放送するという、緊張感溢れる回となった。

 会場は、通常約5000人を収容できる東京国際フォーラム・ホールAだが、コロナ禍の状況を踏まえて、今回はキャパシティの約半分である2400枚分のチケットを先行販売。このチケットでは、当日会場での観覧か、配信での視聴かを、購入者が自由に選択することが可能だ。イベントは、以前よりカンタが独断で呼んでいたリスナーの愛称“リスナーアミーゴ”という文句がフィーチャーされており、マラカスを大振りしながら、「“メキシコ”もひしめくイベントです!」とアピールする。

 しかし、番組が始まって少し時間が経過しても、スタッフからチケットの販売状況がなかなか教えてもらえない。「今何枚ですか!?」としきりに聞く自分たちに「YouTuberは数字を気にしすぎる……」と自虐しつつ、次第に焦り出す二人。やっと報告を受けた際には、チケット販売数の約半分である1300枚を売り上げていることが明らかに。同じく国際フォーラムで、二人の翌日にANNイベントを行う、水曜ANN0担当であるテレビ東京プロデューサー・佐久間宣行はチケットを放送内に即完させていたことから、「え……やばいよ!」「佐久間さんって本当に会社員なの!?」と、二人の焦りは最高潮に。二人が弱気になったことで深夜ラジオリスナーたちは活気づき、「そっか、俺たちが調子乗らせちゃったんだな、俺たちと一緒にイチからやっていこうな」「大丈夫です! 俺の地元の公民館より多いっすよ!」など、大いにいじられるのであった。

“国際フォーラム”への思い

ピコ太郎 @ YouTube FanFest Japan 2016

 会場である国際フォーラム・ホールAは、2014年に『オードリーのANN』が5周年イベントを開催した場所であり、若林正恭がMC.wakaとして、アーティストmiwaとコラボしラップを披露した、ラジオフリークたちにとっての聖地である。“リトルトゥース”(『オードリーのANN』リスナーの愛称)であるカンタはもちろん、トミーもそのパフォーマンス動画をカンタに勧められて、5~6年前に視聴しており、そのときに何気なく語った「いつか俺らもここでなんかやりたいな」という夢が、同じ『ANN』の看板を背負った状態で実現するのだから、感慨深さも一塩である。

 それだけではない。水溜りボンドにとって国際フォーラム・ホールAは、2016年、トップYouTuberたちが一同に会す祭典『YouTube Fan Fest Japan』に初出演した、思い出の会場でもある。当時大ブレイク中のピコ太郎やエグスプロージョン、RADIO FISHら錚々たるメンバーが出演するなか、まだ駆け出しだった水溜りボンドはピコ太郎のバックダンサーというエキストラ的な出演であった。それまで立ったことがない大きな舞台に、二人はリハーサルですら感動するほどうれしかったと振り返るが、しかし、最後に出演者全員が登場する“フィーナーレ”に彼らだけが呼ばれなかったという。これは彼らのYouTubeチャンネルでも語られたことがない、初めて明かされるエピソードだ。

 「憧れの舞台には呼ばれたはずなのに、フィナーレに呼ばれるか、呼ばれないかという、その差がとても大きくて悔しかった」「見に来てくれたファンにも申し訳なかった」という二人。所属事務所であるUUUMのスタッフとともに、トミー自身も「相方のカンタだけでも出してください」と訴えたそうだが、それも叶わず。これまで長らく話してこなかったのは「悔しすぎて言えなかった」のだという。そんな、喜怒哀楽さまざまな感情が入り混じる思い出のステージで、二人は念願の単独イベントを行うのだ。

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