『マリオカート ライブ ホームサーキット』、話題のプレイ動画に潜在する“遊びの本質”
想定外のオブスタクルに驚くプレイヤーたち
一方、『マリオカート ライブ ホームサーキット』の文化を盛り上げるのは、作者に意図された困難だけではない。想定外のオブスタクル(障害)たちが、界隈に癒やしと笑いを提供している。
ARマリオのラスボスが攻略できない pic.twitter.com/aL6cbQxGtj
— さわえみか/sawaemika VRで企画制作やってます (@SawaeMika) October 16, 2020
紹介するのは、ラジコンカーにとっては大きな脅威となる“小さな大巨人”の存在だ。一定の知能と意思を持つその存在により、ゲームが進行不可能となる報告が相次いでいる。
本来であれば歓迎すべきことではないかもしれないが、遊び心重視の同タイトルにおいては、このような“想定外”も好意的に受け入れられ、日常に彩りを添えている。こうしたエピソードもまた、リアルとバーチャルを融合する『マリオカート ライブ ホームサーキット』ならではのものといえるだろう。
マリオカートライブホームサーキットを買ってきたので早速やってみたんですけど、猫がいるとこうなります。
(虎太郎、ハヌル、コピ)#マリオカートライブホームサーキット pic.twitter.com/fYtrihV1mx— おにぎり🍙山の猫達(猫のお母さん) (@yamanoneko_23) October 16, 2020
『マリオカート ライブ ホームサーキット』はまだ、発売から1週間が過ぎたところだ。今後さらに私たちの予想を超えるような体験が、同タイトルから生まれてくるに違いない。
その可能性は、プレイヤーの想像力・創造力によって遊び方が無限大となる点に詰まっている。これはゲームカルチャー黎明期、アナログの遊びが当たり前だった時代に、私たちが公園でしていた体験そのものではないだろうか。
「デジタル時代を経て、遊び心はアナログへと回帰する」
その分岐点に、私たちはいま立っているのかもしれない。
■結木千尋
ユウキチヒロ。多趣味なフリーライター。
執筆領域は音楽、ゲーム、グルメ、テクノロジーなど。カルチャー系を中心に幅広いジャンルで執筆をおこなう。
人当たりのいい人見知りだが、絶対に信じてもらえないタイプ。Twitter:@yuuki_chihiro