iPhone 12シリーズで最も注目すべきは「LiDARセンサー」だ アプリ界に大きな変革呼び込むか

iPhone 12シリーズで最も注目すべきは「LiDARセンサー」だ アプリ界に大きな変革呼び込むか

 米国時間13日に開催されたAppleのイベントで、ようやく新たなiPhone『iPhone 12』シリーズが発表された。例年は9月のイベントで他のプロダクトと同時に発表されていたが、今年は新型コロナの影響もあり、タイミングがズレたようだ。

 新iPhoneでは、エッジの立った本体デザインの変化や、5G対応、久しぶりの小型モデルiPhone 12 miniに注目が集まっている。しかし、今回の新iPhoneで最も注目すべきはiPhone 12 ProおよびPro Maxに搭載されるLiDARセンサーだ。

 LiDARセンサーとは、赤外線やレーザー光を用いて対象物との距離や形状を計測することができるセンサー。iPhone 12 ProとPro Maxではこのセンサーをカメラレンズ付近に搭載、カメラ方向の3次元形状を計測することが可能になった。カメラで撮影された画像と組み合わせれば、撮った写真の奥行きまで精緻に把握できる。

 イベントでも紹介されていたように、暗い場所で写真撮影する時のオートフォーカスが早くなり、ポートレートモードにおける被写体と背景の切り分けの精度も向上する。従来のポートレートモードは、2つのレンズで見えるものの差から距離を推定してエフェクトをかけており、暗所で差がわかりにくいと精度が大きく落ちてしまっていた。LiDARセンサーによって写真撮影自体が大きく改善されるのだ。

 じつはLiDARセンサーは自体はすでに最新のiPad Proには搭載済みで、対応アプリも続々と登場している。LiDARセンサーの使い道としてどのようなアプリが出ているか、主なものを紹介しよう。

3d Scanner App

 まずはLiDARを用いた金字塔アプリとも言える「3d Scanner App」。取得した3次元形状からメッシュを生成して3次元形状モデルのデータを出力できるというもの。何より凄いのが出力形式の多さで、多くのソフトで使われるOBJ形式はもちろん、SafariでAR表示もできるUSDZ形式や3Dプリンタで使われるSTL形式等、用途に合わせて自由に出力が可能だ。iPadで計測した形状をOBJで出力しMac BookにAirDropで転送、そのままBlenderで読み込む、なんてことも非常にスムーズに行えるので、是非一度試して欲しいところ。

RoomScan LiDAR

 「RoomScan LiDAR」は、屋内のスキャンと間取り図作成に特化したアプリだ。LiDARセンサーで取得されるデータは点群という三次元座標に配置された点の集合である。そのため、壁など平面に見える場所でも、計測されたデータそのままではノイズが含まれており綺麗な平面にはなっていない。そこで「RoomScan LiDAR」は、「部屋の壁はほとんど平面である」ことを前提とすることで、より精度の高い計測、間取り図の作成を目指している。

Effectron

 最後にエンターテイメントへ活用した「Effectron」だ。LiDARセンサーで取得した地形に対してリアルタイムにエフェクトを描画する。エフェクトの中には映画「TRON」を彷彿とさせるものもあり、LiDARセンサーによって到来する未来を想像できるかもしれない。

 このような用途のあるLiDARセンサーがiPhoneに搭載され、広く使われるようになる。すると一体何が起きるだろうか。

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