Apple TV+、1年間の無料体験期間中に見るべき作品は? トム・ハンクスやソフィア・コッポラなどのオリジナル作が魅力的

Apple TV+、1年間の無料体験期間中に見るべき作品は? トム・ハンクスやソフィア・コッポラなどのオリジナル作が魅力的

『グレイハウンド』

『グレイハウンド』

 トム・ハンクスが脚本・主演を務めた海洋アクション。劇場公開予定だったが、新型コロナの影響を受け、Apple TV+が約75億円の高値で配信権を獲得したという。

 第2次世界大戦下の1942年。米軍の駆逐艦「グレイハウンド」の艦長に任命された海軍将校は、味方に救援物資を届けるため、37隻の船団を率いて出発。しかしその道中、行く手を阻むドイツの潜水艦・Uボートとの死闘を余儀なくされる。

 大海原での緊迫感みなぎる戦闘シーンが見もので、姿の見えない敵の動きをソナーで予測しようとする熾烈な“読みあい”や、逃げ場のない海上で敵の艦隊に囲まれる恐怖が、まざまざと描かれていく。威厳を漂わせつつ、部下の未来のため心を砕き続ける人格者を演じきったトム・ハンクスも、見事だ。

『オン・ザ・ロック』

『オン・ザ・ロック』

 『ムーンライト』(2016年)や『ミッドサマー』(2019年)のA24とApple TV+が組み、『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年)のソフィア・コッポラが監督・脚本を務めたハートフルコメディ(配信開始は10月23日)。

 出張続きの夫の動向に不信感を持った妻が、プレイボーイである父とコンビを組み、浮気調査に乗り出していく。「父娘が浮気調査をする」という奇抜な設定時点で興味をそそられるが、期待にたがわぬ良質なエンターテインメントに仕上がっている。

 父親役のビル・マーレイのトボけた演技と人間味あふれる演技が効果的で、男女のおかしさを描いた軽妙なセリフ、ニューヨークの街並みやカメラワーク、テンポ感など、コッポラ監督らしいセンスの良い映像との相性も抜群だ。気軽に笑いながら観られる構成になっているものの、根底には「父娘の和解」という奥深いテーマが内包されている点も、心憎い。

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 5作品を厳選し、ざっと紹介したが、いかがだっただろうか。Apple TV+ではその他にも、J・J・エイブラムス監督が製作総指揮を務めた青春音楽ドラマ『リトル・ヴォイス』、スティーヴン・スピルバーグ監督が製作総指揮を担当し、自作品をリブートした『アメージング・ストーリー』、幻の詩人を新解釈で描く『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』、アメリカにやってきた移民の人々の心温まるエピソードを映像化した『リトル・アメリカ』など、満足度の高い作品がひしめいている。

 昨今人気のドキュメンタリーでは、人気ミュージシャンの素顔にスパイク・ジョーンズ監督が迫る『ビースティ・ボーイズ・ストーリー』、スパイク・リー監督やスティーヴィー・ワンダーら著名人に感銘を受け、人生が変化した人々がお礼の手紙を送る『親愛なる…』、10代の少年たちが疑似選挙に挑む姿を追った、サンダンス映画祭グランプリ受賞作『ボーイズ・ステイト』など、独自性の高いものが並ぶ。

 これまでApple TV+のネックだった「クオリティは高いが、作品数が少ない」という問題は、今後数を重ねていくことで解決していくもの。差し当たっていまは、無料視聴キャンペーンを利用して「まずは、体験」してみるのも、一興だ。

(画像=『Apple Newsroom』より)

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