Amazonがクラウドゲームサービス「Luna」発表 ビジネスモデルはゲーム版Amazon Prime Video?
市場の成熟度としてはまだ黎明期にあると言えるゲームストリーミングサービスに、新規参入者が加わった。今回加わるのは、あのインターネットショッピング最大手だ。新しいゲームストリーミングサービスは、Netflixよりもその競合サービスに近いビジネスモデルになるようだ。
アーリーアクセスはアメリカのみ
インターネットショッピング最大手のAmazonは24日、ゲームストリーミングサービス「Amazon Luna」を発表した。同サービスの内容はアーリーアクセス用のAmazon特設ページにまとめられており、その特徴を列挙すると以下のようになる。
・対応デバイスはWindows PC、Mac、Fire TV、iPhoneおよびiPad(Webアプリとして利用)。Androidは後日対応予定。さらに専用コントローラー「Luna Controller」でもプレイ可能(専用コントローラーについては後述)。
・iPhoneおよびiPadでのプレイでは、5G帯域を使うことを推奨している。
・同サービスは、ゲームチャンネルを通じてプレイできる。現在稼働しているチャンネルはAmazonが運営する「luna+」で、月額5.99ドル(約630円)で時間無制限でプレイ可能。2台のデバイスまで同時ストリーミング可能。4K通信は近日中提供予定。
・大手ゲームパブリッシャーのUbisoftが提供するゲームチャンネルも近日中に稼働予定。ストリーミングゲームのほか、DLCも提供する予定。
・配信ゲームをゲーム実況チャンネルTwitchで視聴している場合、Twitchからすぐに視聴しているゲームをプレイすることができる。
・現在、特設ページからアーリーアクセスプレイヤーを募集しており、応募すると同サービスの招待メールが送られてくる。ただし、現在同サービスを利用可能な地域はアメリカ本土のみ(ハワイ、アラスカ、およびアメリカ合衆国の海外領土は対象外)。
Amazon Lunaについて報じた『The Verge』の記事では、同サービス開始時に配信されるゲームの一部が紹介されている。そうしたゲームとして、バイオハザード7、CONTROL、パンツァードラグーンの名前が挙げられている。また、Ubisoftのゲームチャンネルではアサシンクリード ヴァルハラ、ファークライ6といった新作ゲームがリリース日からプレイ可能であるとも伝えている。
なお、Lunaの特設ページには今後の世界展開に関する言及はない。それゆえ、日本で利用可能になる時期は不明だ。
Alexaにも対応した専用コントローラー
Amazon Luna特設ページには、同サービス専用コントローラー「Luna controller」の特徴もまとめられている。その特徴は、以下の通り(以下の画像も参照)。
・同コントローラーはLuna専用カスタムサーバに直接接続する仕様になっているので、PC、Mac、およびFire TVを使ってのプレイと比較して、通信遅延が17~30ミリ秒削減できる。
・同コントローラーは購入時にLuna専用カスタムサーバと接続する設定が済んでいるので、プレイヤーは何らかの設定を行う必要はない。
・ワイヤレスでプレイ可能で、スティック部分は低摩擦に設計されている。
・Alexaとの連携が可能で、Alexaに対して「Alexa、paly(ゲーム名)」と呼びかけるとすぐにプレイできる。
・現状では同コントローラーはアーリーアクセスの招待メールが届いたプレイヤーのみが購入できる。価格は49.99ドル(約5,300円)。
Amazon Lunaについて報じたゲームメディア『Twinfinite』の記事では、Luna controllerがNintendo Switch Proコントローラーに似ているというツイートが多数あることを伝えている。