『フォートナイト』は最低1年App Store復帰できず 反乱の大義は「メタバースの実現」にあり?
「現代のロビンフット」の私生活
Epic GamesとAppleの応酬が続くなか、エンタメ系メディア『NPR』は10日、Epic GamesのCEOであるTim Sweeney氏にインタビューした記事を公開した。
Sweeney氏は、今までAppleとGoogleに反旗を翻してこなかったアプリ開発者たちも二社による市場支配に加担していると述べたうえで、こうした市場支配への迎合は、シリコンバレーの精神から逸脱していると語った。アプリ開発者たちが目指しているのは「次のAppleまたGoogle」になって市場を支配する側に回ること、とも指摘した。
NPRの記事では、Sweeney氏の経歴と現状も紹介している。1990年代初頭、実家の地下室でEpic Gamesを創業した同氏は、現在では企業評価額170億ドルのCEOとなった。同社が成長する過程で、同氏はスポーツカーの収集に熱心になったことがあった。しかし、そんな収集熱はもう冷めて、今はノースカロライナ州に購入した広大な私有地で過ごす時間を楽しんでいる。この土地は、同州最大の私有地とも言われている。
そんな私有地でSweeney氏が楽しんでいるのは、花やサンショウウオの観察だ。そして、気が向いた時に『フォートナイト』にログインしてプレイしている。同氏が言うには、今までに1,600回プレイしており、プレイ時には同氏だと分からないようにしている。ちなみにお気に入りのスキンはジェリー、とのこと。
Sweeney氏が文字通り成功者として過ごしている一方で、同氏がしかけた反乱のあおりを受けて、『フォートナイト』をプレイする機会を奪われた数多くのプレイヤーが存在することも紛れもない事実だ。
「フォートナイトの乱」をめぐる次の公判は、9月28日に開かれる。この公判でのやり取りは、多くのメディアが報じるところとなるだろう。
トップ画像出典:VentureBeat「The DeanBeat: Apple v. Epic — a briefing on the antitrust arguments and interesting facts」より画像を引用
■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi