インドでさらに100を超える中国アプリが禁止ーーテックマーケットの未来を考える

国際関係とテックマーケットの関係性とこれから

 しかし、今回のアプリの禁止令は必ずしも国際問題のみに直結するものではないのかもしれない。実際、インドの国家政策としてより国内市場の競争と企業を守るために様々な規制が存在しており、これは中国に限らず全ての対外投資に適用される。アメリカ企業のウォールマートのFlipkartへの投資後にEコマースの市場競争の規制が変わり国内優位なものへと変更されたり、UberEatsはその他の大企業から投資を受けているスタートアップとの資金燃焼率の競争に敗れ、Zomatoへ売却する結果となった。

 これからのテックマーケットの動向を把握するのに、インド市場は重要な指針となっていく。それと同時に今回のアプリの禁止令を受け、今後インド国内における対外投資を規制するさらなる動きに発展していくのか注目していきたいところだ。

■mugiho
ニュージーランドの大学でマオリ文化の発展・都市計画・教育について学びながら映画、テック、文化芸術について執筆するフリーライターと翻訳家。人間観察をしながらたまにそれらについて書いたり撮ったりしている。

〈Source〉
https://www.medianama.com/2020/09/223-india-bans-118-chinese-apps/
https://9to5mac.com/2020/09/02/india-expands-chinese-app-ban-pubg/
https://9to5mac.com/2020/06/29/tiktok-wechat-chinese-apps-banned-in-india/
https://www.ft.com/content/b1df5dfd-36c4-49e6-bc56-506bf3ca3444
https://www.bbc.com/japanese/53074215
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/64016

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる