AppleがTikTok買収に関心? 複数の海外メディアが報道
中国のByteDanceが開発するモバイル向けショート動画共有アプリ「TikTok」を、アメリカ企業が9月15日までに買収しなければ、アメリカ国内での使用を禁止にするという方針を米国政府が打ち出したことで、その行方がにわかに注目されている。
実現すれば異例の取引も……?
『Axios』は、AppleがTikTokの買収に関心を示していると報じた(参考:https://www.axios.com/trump-tiktok-treasury-demand-microsoft-sale-559acca3-45da-40ea-acbe-26aef7c8c0b0.html)。
TikTokはクロスプラットフォーム・アプリであり、Appleにとっては、アメリカと中国の政治的問題に巻き込まれる可能性もあり、実現すれば、異例と言える取引になると、同メディアは伝えている。
Appleがその気になれば、買収に要する資金があることは確かだろう。Appleはアメリカで反トラスト法(独占禁止法)違反の調査も受けているが、主だったソーシャルメディアを所有しておらず、独占禁止法の観点から問題視される可能性は低い。Appleがソーシャルメディア事業を行えば、同社としては新展開で、消費者からも大きな注目を集めることだろう。
しかし、Appleのスポークスマンは、TikTokの買収交渉は行っておらず、関心もないと否定している。
取引が成立すれば、Apple史上最大の買収劇か
AppleがTikTokを買収することになった場合、同社がこれまで行ってきた買収の中で最も大きな取引になるだろうと『9to5Mac』は報じている(参考:https://9to5mac.com/2020/08/04/apple-acquire-tiktok/)。
これまで、Appleが行った最大の買収は、Beatsの「30億ドル相当」だが、TikTokの時価総額は300億ドル以上とも言われている。一方で、TikTokを所有するByteDanceは、売却益の大部分を米国政府に収めることが求められており、反発を強めている。