PS5が生産台数を倍増ーー年内1000万台販売に向け、強気の展開へ
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、2020年の年末休暇時期にリリース予定のPlayStation 5の生産台数について、当初は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響により、2021年3月までに500万〜600万台としていたが、ここにきて1000万台を発注したことが分かった。
ソニーは新型コロナウイルスの第二波で、需要拡大を予想
これは、新型コロナウイルスの第二波が来ることを見越したソニーの判断だと『Nikkei Asian Review』が報じている(参考:https://asia.nikkei.com/Business/Technology/Facebook-and-Sony-ramp-up-output-of-gaming-devices)。
また、『FOXBusiness』は「新型コロナウイルスが、ソニーのPS5生産の50%増加を促した」という見出しを打った。(参考:https://www.foxbusiness.com/technology/coronavirus-sony-playstation-5-production)。
パンデミックが沈静化しないというのをソニーが予測しているのは厳しいが、これが現実だろう。世界の地域によっては、今も爆発的に感染者数が増えている。日本でも感染が再び拡大しつつあり、警戒が必要だ。
発注台数の変更は、ソニーに近い人物により明らかにされたものだという。パンデミックは経済を疲弊させて、人々から購買力を奪い取り、高価な新型コンソールの需要を減少させると思われるかもしれない。しかし、ソニーはPS5の生産台数を倍増させており、パンデミックによる需要の増加を予想しているようだ。
人々に高価なゲーム機を購買する余力はあるのか
たしかに、人々が自宅で長い時間を過ごせば、ゲームといった家庭向けエンターテイメントの需要は高まるだろう。新しいコンソールを買う余裕があるかは全く別の問題だが、ソニーは買えると考えているようだ、と『Slashgear』は記している(参考:https://www.slashgear.com/sony-makes-a-big-playstation-5-production-decision-15629121/)。
『Bloomberg』は、ソニーが生産しているこれら1000万台のPS5を「全て販売できるという保証はない」としている。配送に支障が生じて、重要な年末の休暇シーズンに棚に陳列するのが間に合わない可能性もある。つまり、今回の発注分は2021年まで売り捌けないことも考えられるのだ。