生田鷹司&佐香智久&濱野大輝&石井孝英に聞く、YouTubeオーディション『ReFlap』の“複雑で多様な面白さ”

「RePlayer’sって、戦隊モノみたいに色も分かれているイメージ」(濱野)

ーーここまではご自身が演じるキャラについてお話いただきましたが、演じるキャラ以外で好きなキャラクターと、その理由についても聞いてみたいです。

生田:今までは、必ず「郁くん」と答えていましたが、最近は慧ーーというより慧とアキラ(慧が豹変して現れる別の存在)がどんどん好きになっていて。一緒に収録をしていても、2人が入れ替わるのをなぜか面白く感じてしまったりして。最近は収録があるごとに、一番に慧とアキラのセリフを見て「この人は頭の中でどういう思考の切り替えをしているんだろう」「そもそも本当に2人なんだろうか、演劇をやっていたという経歴もあるし、実は演じているだけなんじゃ……」みたいなことを妄想していたりします(笑)。

佐香:僕はずっと瑞人さんが好きで。慧とアキラが入れ替わっていると「慧……いや、アキラか?」と話しかけてくるんですけど、それが面白くて(笑)。

濱野:”アキラソムリエ”感を出してるよね(笑)!

佐香:慧とアキラは瑞人さんといる時間が1番多いと思うので、良くも悪くも理解してくれているのかなと思いますし、そういう大人の余裕がすごく好きですね。

濱野:次は僕ですね。RePlayer’sって、ある種、戦隊モノみたいに色も分かれているイメージがあって。郁くんはお調子者のイエローで、隼弥くんがザ・主人公なレッド、瑞人は大人的な立ち位置のブラック……みたいな。そんななかで、慧とアキラは“シルバー”感があるというか。シリーズによっては敵だったり味方だったりするし、どこか謎めいた一面があったり、後半の鍵を握っていたりする、みたいな。特に今回の作品はこの先への伏線が散りばめられていて、各キャラの意外な一面を見ることができるのですが、慧とアキラの存在がみんなにどう影響を及ぼすのか、というのが個人的にはすごく興味深いです。

石井:僕はずーっと、瑞人さんが好きなんです。一番色気がありますし、佐香さんが言ってたように、色んな話題へのノリも良くて、みんなのことを気遣っていたりもする。あと、これはそのうち音声で聞きたいなと思っているんですが、Twitterで公開しているRePlayer’sたちのLINEでのやりとりが面白くて。そこで(孔雀石)麗司が言ってた「瑞人さんの過激下ネタ」がすごく気になっているんです。僕自身も「もっと瑞人さんから大人の経験を学びたい!」っていつの間にか思ってしまっているんですよ(笑)。

ーーありがとうございます。皆さんの相関関係がわかったところで、今回リリースされる『ReFlap Chasing RePlayers'Collection』についても聞かせてください。まず、1曲目の「Beautiful Revenger」は、サビにK-POP的なニュアンスを感じつつ、Aメロ部分では三連符のフロウが入ってきたりと、歌いこなすのが難しい印象です。

生田:僕も最初は「難しいな」という印象でした。こういう路線の曲はあまり歌ってこなかったですし、英詞も多いから発音も大変で。発音の部分は仮歌をとにかく聴き込むことでクリアしたんですが、リズムの部分が最後まで難しかったですね。

ーー三連符って、リズムとして身体に染み付いてないと、なかなかナチュラルには出ないですよね……。

生田:普通のシンコペーションのように、日本人が取りやすい方のリズムばかりやってきたので、どうしても難しい側面はありましたが、徹底的に練習して身体に染み込ませることができました。あと、気をつけたのは自分らしさと隼弥らしさのバランスですね。ディレクションでも、今回は4人がある種“負け犬”のような立ち位置で、そこから這い上がって勝ち抜かなきゃいけないという闘志めいたものを出していこうと言っていただいたんですが、隼弥に寄せすぎでもいけないなと思って、隼弥っぽさに自分らしさを乗せていくイメージで歌いました。普段だとある種演じるように歌うんですけど、そうでないやり方を選んだぶん、曲の重みが増しているように感じました。

佐香:僕も、普段はこういう強いワードや言い回しを歌うことってあまりなくて。自分が生きてきた中で言ったことがない言葉ばっかりですからね(笑)。自分名義で歌う曲として「Beautiful Revenger」が上がってきたら、上手に歌いこなせる自信がないんですけど……この『ReFlap』というバックグラウンドを踏まえて、そこに鴎端慧とアキラの力を借りることで、すんなり言葉が入ってきました。自分の人生ではこの言葉に意味を持たせてあげられないんですけど。慧とアキラの2人の人生を借りれば、こんなにも言葉に気持ちが込められるんだと気づけたのは大きかったし、楽しかったです。

濱野:楽曲のことに関しては、やっぱり2人が深いことを言ってくれますね(笑)。僕は、瑞人として歌うことも踏まえつつ、曲は結構難しい上にすごくエモーショナルだったので、綺麗に歌うよりも一生懸命歌うことを意識しました。

石井:僕も濱野さんと同じになっちゃうんですけど、とにかく聴いた瞬間は「難しい曲だな」という印象で。声優として色んなコンテンツでキャラクターとして歌う機会はもちろんあったんですけど。『ReFlap』は最初の「Entertain」の時点で「おお、レベルが違うな……」と感じました。そこからさらにステップアップしていってるなっていうのをすごく感じて、いつも以上に聴き込んだ上で、直接的な歌詞を郁くんとしてどう表現するのかを気をつけながら歌いました。

ーー確かに、『ReFlap』の曲は全体的にレベルが高いですね。

濱野&石井:そうなんですよ(笑)。

石井:ただ、最初は「すごい暗い曲だな」とも思っていて。一度負けた側の人間だからこそ暗さなのかなと考えたんですが、四人の歌声が合わさった完成形を聴いた時に、僕らの「負けたくない」という気持ちが乗っかったことで、明るさや彩りが増したようにも感じましたし、よりいい曲だと思うようになりました。

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