ヒカキン、釣りよかにヒカルも YouTuberが“コロナ対策”を打ち出す社会的意義

 より直接的なメッセージを発信しているのが、YouTuberのアイコン的存在・ヒカキンだ。3月28日に投稿した「若いみんなへ、ヒカキンより。」という動画で、「新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大を防げるかどうかの瀬戸際までいよいよ来てしまいました。今が重要な分かれ目と言われています。本当に一人ひとりの行動が人の命を救います。今こそ、危機感を持って新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めましょう」と呼びかけた。動画には広告が一切ついていない。つまり、収益化していないのだ。このことからも、ヒカキンが純粋な社会貢献の気持ちだけで動画を投稿したことがよくわかる。

若いみんなへ、ヒカキンより。

 さらに、“金持ちYouTuber”として知られるヒカルの動画では先日より、「コロナウイルスの感染をこれ以上広げないためにも人混みは避けてできる限り外に出ず家の中で過ごしましょう」と、冒頭にアナウンスが入るようになった。さらに、外ロケ動画の場合は「この動画の撮影は3月の前半です」とエクスキューズを入れている。小池知事が「3密」の忌避と共に、週末の外出の自粛を要請したのが3月25日であり、それ以前に撮影したものだと伝えているわけだ。世間的にはダーティーなイメージもあるヒカルが、このようなメッセージを投げかけることの意義は大きいだろう。

 YouTuber一人の影響力は、上位数組のトップクリエイターを除き、一線級のテレビタレントには及ばないだろう。けれども、彼らはテレビタレント以上に強固なファンコミュニティを持っている。トップYouTuberたちがカタチこそ違えど、新型コロナの危険性や外出自粛の必要性を一致団結して辛抱強く呼びかけ続ければ、テレビのコメンテーターや周りの大人たちがいくら言っても、遊びに行ってしまうようなごく一部の若者たちの意識・行動が変わり、事態の早期解決への一助となるかもしれない。

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