『バイオハザード RE:3』発売!  ”追跡者”こと「ネメシス」の恐怖が20年越しに蘇る

『バイオハザード RE:3』レビュー

 カプコンは4月3日、PS4/Xbox One/PC用ソフト『バイオハザード RE:3』を発売した。

『バイオハザード RE:3』 プロモーション映像3

20年を経て蘇った”ラストエスケープ”

 本作は1999年9月にリリースされたプレイステーション用ソフト『バイオハザード3 ラストエスケープ』(以下『バイオ3』のリメイク版。単にグラフィックが美しくなっただけではなく、現行機種や昨今のトレンドに合わせてゲームシステムやプレイフィールが大胆に見直されている。初代『バイオハザード』で”洋館事件”を生き延びた「ジル・バレンタイン」(ジル)を操作し、ラクーンシティを舞台に巻き起こる未曾有の危機を乗り越えよう。

 本作の随所で見られる変更点はオリジナル版を下地に踏まえているため、ストーリー自体はほぼ変わっていない。主人公のジルを操ってゾンビ(ウイルス感染者)の蔓延するラクーンシティから脱出を試みる……といった本筋は従来と同様だ。しかし作中に登場する謎解き要素のほか、ジルを執拗に追い詰める「ネメシス」の行動パターン、道中を阻むゾンビの仕様、プレイアブルキャラクターのアクション等は一新されている。そのため、初めてシリーズ作品に触れるユーザーはもちろん、約20年前にオリジナル版を体験したシリーズファンも改めて新鮮な趣きを感じられるはずだ。

新アクションで生まれ変わる戦闘シーン

 本編に登場するプレイアブルキャラクターには、戦闘時に役立つ新たなアクションが加わった。例えば方向キーと組み合わせて発動する「ステップ」もその一種。任意の方向へ素早く身をかわすことができ、ゾンビと距離を取る際に重宝するだろう。左右をゾンビに囲まれた場合は後方へ下がり、逆にゾンビをすり抜けて前方へ突き進みたい場合も利用できる便利なアクションだ。

 さらに敵の攻撃に合わせてステップを行うと、「緊急回避」へモーションが派生。攻撃をかわした上で敵のスキを突き、反撃チャンスを容易に生み出せる。回避後は武器のエイム(照準)が敵のウィークポイントへ自動的に向かうので、そのまま弾丸を放てば致命的な一撃を与えることも可能だ。しっかりとタイミングを掴む必要があるため多用は非常にリスキーだが、回避と攻撃をスムーズに繰り出せる魅力的なアクションと言えるだろう。

 もう一人のプレイアブルキャラクター「カルロス・オリヴィエラ」(カルロス)の操作時はステップが「タックル」、「緊急回避」が「カウンターパンチ」へ変更される。両キャラクターの特性を比較した上で、アクションを起こす適切なタイミングを考えてみると良いかもしれない。

”追跡者”に捕まれば命の保証はない

 「『バイオハザード3』と言えば追跡者が怖い!」と恐怖に怯えるユーザーも多いのではないだろうか。その懸念は本作でも健在どころか、さらに恐怖度は増していると伝えるべきだろう。追跡者こと「ネメシス」は、洋館事件の真相を知るS.T.A.R.S.隊員を抹殺するためにアンブレラ社が生み出した脅威。言わば実践的な生物兵器であり、本編中はジルを始末せんと繰り返し背後から迫りくる厄介な存在である。

 本作においてはより生々しくなったビジュアルをはじめ、ネメシスの知能と凶暴性がさらにパワーアップ。建築物をぶち破って姿を現したかと思えば、建物の中へ逃げ込んだジルを補足し、丁寧にドアを開けて屋内へ侵入。そのままダッシュ移動で一瞬のうちに距離を詰め、豪腕から繰り出す殴打によってジルを亡き者に……といったパターンは珍しくない。実質的にネメシスを倒す手段は皆無に等しいため、プレイ中は臨機応変な立ち回り、そして咄嗟の判断力が生死を左右しそうだ。

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