『さよならプロポーズ』シーズン2・第2話ーー「結婚しない恋愛はいつか終わる」“踏み切れない2人”に大きな壁

『さよならプロポーズ』S2、第2話レビュー

 もう1組のカップルであるユウとミドリは、メキシコの名所ラテンアメリカタワーにやってきていた。展望レストランで、メニューが読めずに戸惑っていたときも、料理が運ばれてきた後も、ユウはしきりに「何でもいい?」「スープ飲む?」「もういらない?」とミドリを気にかけるなど、二人のやりとりが印象深い。ユウはミドリについて「こんなに人を好きになったのは初めて」と語っている。ミドリのことを強く思うからこそ、ミドリの考えている全てを知りたいのかもしれない。

 ユウは「ミドリと結婚したくてこの旅に参加した」「7日間の旅でも気持ちは変わらない」とはっきり思いを述べるが、ミドリの回答は「自分が結婚するっていうのが想像できない」「自信がない」だった。ミドリはユウを嫌いなわけではない。家事をしない自分を好きと言ってくれる人との今を幸せに感じている。しかし、結婚するとなると、家族や周りの人を巻き込むことになる。「本当に私で大丈夫なのかを、ユウ君にも7日間もう一回考えてほしい」それがミドリの思いだった。

 その後ミドリは、クリスマスにユウからもらった指輪を「(旅が)終わるまで外しちゃう」と伝えた。その指輪は、二人の左手の薬指にはめられていたものだ。これまで結婚の話題になるたび、ミドリが表情を曇らせていたのだが、このときはユウの表情が曇った。だが、ミドリは「左の薬指につけてるのは違うかなって」と続ける。番組MCの小籔千豊は、「『結婚したい』気持ちに答えられないのに左手薬指につけてるのは申し訳ない、気を持たせてしまうのは申し訳ない、と考えているのでは」とミドリの気持ちを考察。真意は彼女にしかわからないが、薬指から指輪を外す行為は、彼女なりのケジメなのかもしれない。

 「結婚しない恋愛って、いつか終わる恋愛じゃないですか」と話すユウは、ミドリに不満はないが、結婚にたどり着かない恋愛に不満を感じていた。一方ミドリの思いは「結婚に魅力は感じていない」と一貫している。見据える先が180度違う二人に進展はあるのか。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■番組情報
『さよならプロポーズ シーズン2』
毎週土曜よる10時~AbemaTVにて放送
放送チャンネル:AbemaSPECIAL
配信はこちら
(c)AbemaTV

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