『さよならプロポーズ』シーズン2・第2話ーー「結婚しない恋愛はいつか終わる」“踏み切れない2人”に大きな壁

『さよならプロポーズ』S2、第2話レビュー

「わたしはすごい好きだけど、幸せにできる自信はない」

 結婚したいユウ(27歳)と、結婚する意味がわからないミドリ(27歳)。ユウから今の心境を聞かれたミドリは、正直な思いを打ち明ける。

 収入面が不安で結婚に踏み切れないリュウイチ(30歳)とユカリ(32歳)は、ホテルに戻ると市場で買ったキャンドルに火を灯す。カップルの関係が良くなるというキャンドルを眺める二人の様子は、なごやかで楽しげだ。ユカリは「この旅が2人にとっていい方向にいくといいなと思って、(キャンドルを)買ってもらいました」とコメント。ユカリにとって、いい方向は“結婚”を指している。一方、インタビューに答えたリュウイチは、自身を思ってくれるユカリに感謝しながらも「でもやっぱ、夢は……」と口ごもっていた。俳優業という夢と結婚の間で揺れ続けているのだ。

 メキシコ旅行2日目。二人は世界遺産の街サン・ミゲル・デ・アジェンデへ。街を散策する二人は、ガム売りの子どもに出会う。小さな子どもが観光客相手にモノを売る姿を見て、思うところがあったのだろう。ユカリは「なんか考えさせられるね」と呟き、リュウイチは何も言わず、思い詰めたような表情をしていた。

 レストランでユカリが「結婚したら、子どもは欲しいと思ってる?」と聞くと、リュウイチは「欲しい」と即答。そんな折、リュウイチはガム売りの子どもたちに感情がこみ上げたようで「泣きそうや……」と言い出す。リュウイチは早くに父親を亡くし、母親が女手ひとつで2人の息子を育てたという。決して楽ではない生活を送ってきたリュウイチは「お金がないしんどさを知ってるから」と口にする。夢を追いかける自分と結婚することで、彼女に苦しい思いをさせたくないと、リュウイチが収入面を気にし、結婚を躊躇する背景が明らかになった。

 しかし同時に、リュウイチの俳優業への思いも明確になった。リュウイチとユカリは靴のCM撮影の現場に遭遇。そこでリュウイチは「ジャパニーズアクター」と名乗り、記念に参加した撮影では積極的な様子を見せた。そこでの彼のイキイキとした表情から、思いの強さが伝わってくる。

 リュウイチとユカリは、撮影クルーの中にいたメキシコ人カップルに「夢か、結婚か」について相談する。カップルの女性は「一緒にいたいという強い思いがあれば、絶対に乗り越えられる」「どんなに難しくても、彼女も夢も諦めちゃだめよ」と力強いエールを送る。彼らと別れた後の二人は、ほっとしたように明るい表情を見せていた。

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