マスク寄付のApple&Facebook、情報・物流改善のGoogle&Amazon……GAFAが新型コロナ関連支援策発表
物流を改善するAmazon
またAmazonは、物流において新型コロナウイルスとの戦いを支援している。そうした同社の取り組みは、TechCrunchアメリカ版が17日に報じている。その報道によると、同社が提供するサービスのひとつ「フルフィルメント By Amazon」(略してFBA)の一部をアメリカとEUで3月17日から4月5日まで停止する、と発表されたのだ。
FBAとは、Amazonに出品した企業が同社に商品の保管、注文処理、そして発送まで一貫して委託するサービスである。このサービスは、商品を保管するための倉庫を持たない中小企業にとって非常に有益なものと言える。
新型コロナウイルス流行をうけて、上記の地域と期間中において、FBAは生活必需品しか対応しなくなる。そうした生活必需品とは、以下の6つのカテゴリーに分類されるものである。
1.ベビー用品
2.健康と家庭
3.美容とパーソナルケア(パーソナルケア用品を含む)
4.食料品
5.産業および科学
6.ペット用品
以上の制限が実施されると、FBA利用時に在庫状況に応じて評価される「在庫パフォーマンス指標」が悪化することが予想される。この指標はAmazonが過度に在庫を抱えないようにすることを目的に設定されており、四半期ごとの販売数、在庫レベル等から算出される。同指標が悪化すると、企業は同社に対する商品納品が制限されてしまう。同指標悪化の懸念に対しては、Amazonは「変化を考慮して努力する」とコメントするにとどまっている。
以上のようにGAFA各社の支援策をまとめると、現在、世界はまさに新型コロナウイルスとの「戦時体制」下にあると言えるだろう。
トップ画像参照:Google作成「Coronavirus map」より画像を抜粋
■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi