『いきなりマリッジ3』最終話ーー出会って30日目、婚姻届の行方は? “最後の初夜”が鍵に

『いきなりマリッジ3』最終話レビュー

 お互いにときめいてるかがどうかを気にしているタケルとナツキだが、その答えがここまで明かされていないことに、ゲストの杉浦太陽はヤキモキしていた。MCの陣内智則が、紗栄子にナツキが流した涙の理由を尋ねるが、紗栄子は「結婚して欲しすぎて、感じ取れてないです」と返答。二人がどのような最終決断を下すのかは、番組を長い間見届けてきたMC陣にも読めないのだ。

 “新婚”生活30日目。決断の日。朝起きてきた二人はテーブルに着席し、面と向かってお互いの“答え”を告げる。

 タケルの答えは「NO」。タケルは「まずは30日間、ありがとう。応募してくれてありがとうって思ってる」と出会えたことへの感謝を述べた。ヘアメイクアップアーティストのタケルは、美に携わる仕事をしているナツキに女性の強さや憧れを感じた一方で、“一人の女性”として見ることができなかったことを打ち明ける。タケルが引っ掛かっていたことは解消されなかったのだ。

 ナツキの答えも「NO」だった。ナツキもまた「(30日間の“新婚”生活は)タケルんだったからできたんだなって思ってます」とお礼の気持ちを伝える。しかし、一緒にいて楽しいだけではダメだと感じたナツキは「(お互いに尊敬し合う関係になりたかったが)今の段階で、わたしがタケルんに対して、そういう気持ちが抱けなかった」「私への刺激が物足りなかった」と理由を明かす。

 ナツキが「嫌いで結婚したくないわけじゃないから」と強調すると、優しく頷くタケル。握手とハグを交わした二人だが、涙を堪えることができなかった。

 だが、別れたあとの二人のコメントは前向きだ。タケルは「すごく寂しい決断をしたんですけど、意外とアタシ的にはすっきりしてて。それはなっちゃんがちゃんと向き合ってくれたからだと思う。なっちゃんに感謝ですよね」と、最後までナツキへの感謝を口にしていた。ナツキもまた「すごく人見知りな私が、こんなに早く打ち解けられたのは、彼の物腰の柔らかい感じのおかげだったのかなって思う」と話し、「結婚は本当にしたい。あかんかったところが浮き彫りになったので、それを直せばいけるんちゃうかなと思っています」と今後の未来に目を向ける。

 この結末を見た紗栄子が「30日じゃ足りないのかな」とこぼしたとき、杉浦が発した「時間じゃないかもしれない」という言葉が印象的だった。杉浦は「結婚に進めても、心がついてこないと成立しないのかも」と考察。「30日間一緒にいてもトキメかないと、その後も不安になるかもしれない」と推測し、「こういうハッピーエンドもあるのかな」と二人の結末を評価した。番組の終わりに紗栄子が言っていた通り、30日で結婚が成立するのは、まさに奇跡なのかもしれない。タケルとナツキは本当の夫婦にはなれなかったが、今まで以上に「結婚」について考えさせられる回だったのではないだろうか。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■番組情報
『いきなりマリッジ3』
毎週土曜よる10時~10時30分放送
放送チャンネル:AbemaSPECIAL
第19話放送URLはこちら
(c)AbemaTV

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