チュートリアル徳井義実、『テラスハウス』スタジオ復帰か? “バランサー”としての活躍を振り返る

雑味のないエロおじさんという立ち位置

 徳井さんといえば、恋愛経験が人よりも豊富で、トレンディドラマをこよなく愛し、ときおり妄想癖が暴走してしまうようなキャラクターが印象的だ。その、恋愛レベル的に一歩リードしたような立ち位置から発せられる言葉に、ハッとさせられる場面が少なくない。

 そんな彼は、ちょっと下ネタ的な発言をしてもなんだか許されてしまう、というより不快感を与えない特異なキャラクターを有している。分析するに、YOUさんが直接的な表現を多用してしまい「言いすぎてしまった……」と反省することがあるのに比べ、徳井さんの下ネタはすべてを笑いに昇華しているからこそ、“なんだか軽く受け取れる”のだろう。印象的なシーンを振り返ってみよう。

 2015年より配信された東京編『TERRACE HOUSE BOYS & GIRLS IN THE CITY』の第10話。美容師の達也とモデルのみのりがお互いを意識し合う状況のなか、達也は『ガールズアワード』への出演が決まったみのりに、自身が勤める美容室でヘッドスパをしてあげる。達也がみのりの頭皮に手をかけた瞬間、副音声が急に熱気を帯びだす。

(達也の手つきの滑らかさを見て思わず)
徳井「エッロッ!!」
山里「これはちょっと……Bじゃないですか」
徳井「Bですよ、これは」
YOU「Bですね~」
(みのりが「あー」と声を出し、達也が「痛いってこと?」と聞く。みのりは「気持ちいい」と答える)
徳井「“インドの前戯”ですよ、これ。『カーマ・スートラ』のやつです」

 “インドの前戯”。この比喩表現ともつかない架空の喩え表現は、徳井さんの優れた言語感覚を証明するものだろう。彼がときおり発する「しぐれとんなぁ!」という表現も、なんだかその言葉でしかその状況を言い表せないような気がしてくるほど、艶やかなセンスで満ちている。

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