東海オンエアの“聖地巡礼”から考える、地域密着YouTuberと自治体の「理想的な関係性」

 そもそも東海オンエアが「岡崎観光伝道師」に任命されたのは、先述したとおり2016年のこと。当時は今よりもYouTuberに対して、世間の風当たりが強かったことは言うまでもない。そんな中、彼らを「観光伝道師」に任命したのは英断といえるだろう。そして、ここまで地域とYouTuberが協力体制を作ることができたのは、単に「有名YouTuberだから」ではない、彼らだからこその企画を作り、それを実現させた担当者の努力あってのことなのは間違いない。

 品行方正ではない下品な悪ノリも魅力である東海オンエアが、4年ものあいだ観光伝道師を続けられているのも、岡崎市の理解あってこそ。一昨年に任命式のてつやの態度が原因で軽く炎上するなど、小規模な物議を醸し出しているものの、これまで特に問題なく良好な関係は続いている。

 さらに、りょうは岡崎市に来るファンのためにカフェを作ると個人チャンネルにて宣言。ますます“聖地巡礼”は盛り上がりそうだ。

【宣言】ブラーボりょうは岡崎に〇〇〇を作ります!!!

 地方創生が叫ばれる昨今、岡崎市と東海オンエアの取り組みには、他にも活かせるいくつものヒントがあるのはないだろうか。


■藤谷千明
ライター。81年生。ヴィジュアル系バンドを中心に執筆。最近はYouTubeや恋愛リアリティ番組なども。共著に「すべての道はV系へ通ず。」(市川哲史氏との共著・シンコーミュージック)。Twitter

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