『いきなりマリッジ3』第15話ーー出会って17日目、新郎と新婦が互いの本音を曝け出す

『いきなりマリッジ3』第15話レビュー

「言わないと伝わらない」

 タケルとナツキはゆっくり話し合うことに。タケルは同僚のアドバイスに従い、ナツキに「雑に扱ったつもりはないが、素敵な対応ではなかった」「レディーファーストを意識してきたつもりだが、なっちゃんが求めるレディーファーストにわからない部分がある」などの想いを正直に伝える。するとナツキは「できてないよって言ってるのは(レディーファーストではなく)気遣い」と指摘し、「親しい人に紹介されず、傷ついた」「タケルんに偏見を持ちたくなくて家に帰りたくないと思った」などと心情を口にした。

 タケルもナツキも相手としっかり向き合おうとする。タケルはナツキが家を出て行ってから、彼女が怒った理由をずっと考えていて、同僚には「怒った理由がわからないまま『ごめん』とは言いたくない」と話していた。タケルは相手の気持ちをきちんと理解したいのだろう。一方ナツキは、突然家を出て行ってしまったが、その理由は「タケルんのことをフラットに見たい」「偏見を持ちたくない」からだった。些細なことが気になってしまうとはいえ、タケルとの30日間を大切に過ごしたいという思いが伝わってくる。また、タケルが「なっちゃんの発言に傷ついた」と正直に切り込むと、ナツキは「わたしもそんなん言われたら傷つくよなって思った」と素直に反省していた。

 話し合いが終わると、二人の間には笑顔が戻る。伝えたいことを口にしたからこそ得られた結果だ。

 “新婚”生活18日目。タケルとナツキは、タケルの実家がある徳島県にいた。待ち合わせ先のレストランで待っていたタケルの両親は、笑顔でナツキを迎え入れる。タケルの母親はナツキに親しげに話しかけにいく。「今日楽しみにしていました」「早く着きすぎて、来る車を右から左からずっと探して……」と明るく、声を弾ませる。父親は言葉少なだが、柔らかな表情でタケルとナツキを見つめ、「正直親として、お前もそろそろいい人見つけて、孫も見たかったけ、かすかな期待をしてる」と結婚に肯定的だ。ナツキに会えるのを楽しみにしていたタケルの両親は、幼い頃の息子の写真を持ってきていた。一方ナツキも、“新婚”旅行の思い出をまとめたアルバムをサプライズで用意。タケルにも内緒にしていたようで、「それ見たことない、アタシも」と驚いていた。

 終始、和気藹々とした雰囲気で進んだ義両親との対面。終盤には、タケルが両親に「(なっちゃんの両親に)サプライズしようかと思うんだけど……」とこっそり相談した内容を、タケルの母親があっさりナツキにバラし、笑い合う場面もあった。ナツキとタケルの両親との関係に、今のところ不安はないように感じる。タケルとナツキの残りの“新婚”生活、そして互いの未来にどんな決断を下すのか。期待が高まる。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■番組情報
『いきなりマリッジ3』
毎週土曜よる10時~10時30分放送
放送チャンネル:AbemaSPECIAL
第15話放送URLはこちら
(c)AbemaTV

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