Samsung、アカデミー賞授賞式で最新フォルダブル(折り畳み)スマホ『Galaxy Z Flip』を披露

『アカデミー賞』でSamsung最新スマホ披露

競合他社は不参加だが……

 2月にはSamsung主催のイベントのほかに、世界的なモバイル機器見本市がある。そのイベントとは、毎年2月末にスペイン・バルセロナで開催される『Mobile World Congress(略称はMWC)』だ。このイベントには世界各国のモバイルメーカーが一堂に集い、その年のモバイル文化の方向性を決定づけてきたのだが、今年は新型コロナウイルスの影響で不参加を表明する企業が続出している。

 『MWC』におけるSamsungの動向に関しては、Engadget日本版が10日付の記事で報じている。同社は撤退を表明していないものも、幹部をふくむアメリカと韓国の従業員が参加をキャンセルしている、とのこと。現状がこのまま推移すれば規模を縮小しての参加となると見られるが、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大した場合には参加自体が危ぶまれるかも知れない。

 Samsung以外のテック系企業の『MWC』への参加状況については、CNNが10日付の記事で報じている。10日時点で『MWC』不参加を表明している企業は、Amazon、Sony、そしてEricssonといったところである。Amazonは、同イベントにおいてクラウドサービス部門のAWSを使った5G接続に関するセッションを予定していた。

 多数の世界的テック系企業が不参加を表明するなか、中国のテック系企業Huaweiは参加する。同社は5G通信網の構築におけるキープレイヤーなのだが、周知の通り、国家安全保障上の理由によりアメリカから圧力をかけられている。もうひとつのキープレイヤーであるEricssonが不参加のなか、5G通信網構築における同社の役割に関する議論が注目される。

 Samsungが例年通りに新製品を披露していることからわかるように、モバイル業界における新型コロナウイルスによる影響はまだ甚大ではない。しかし、『MWC』の参加状況のように今後はよりはっきりとした悪影響が見られるようになるかも知れない。

トップ画像出典:The Verge「Samsung aired a Galaxy Z Flip commercial before it even announced the phone」より画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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