iPhone 12は5G対応&上位モデルは高速5G対応? Qualcomm社長「Appleとの関係が最優先」と発言

iPhone 12、上位モデルは高速5G対応?

5G時代のチップ「Snapdragon 865 5G」

 ところで、iPhoneの5G対応を可能とするQualcomm社の最新チップ「Snapdragon 865 5G」とはどんなものなのだろうか。この疑問は、同社が4日に公開したプレスリリース記事を読めば解決する(トップ画像も参照)。2020年第1四半期から販売される同チップの最大の特徴は、圧倒的なグラフィック描画能力だ。その描画能力は、例えば照明表現に関してモバイルゲームであってもデスクトップPCゲームに匹敵する、とのこと。さらに2億ピクセルの画像や8K画質の動画の撮影と画像処理にも対応している。

 Snapdragon 865 5Gは、AI演算処理も実行できるように設計されている。近年話題になった被写体の顔を老けさせたり若返らせたりできる画像加工アプリには、GANと呼ばれるAIによる画像処理が活用されている。こうしたAI処理は非常に負荷の大きい演算処理のため、通常は画像データをサーバに送信して処理してもらった後、その結果だけを受け取るようにしている。こうしたなか、同チップはサーバを使わずにチップだけでAI処理が可能なのだ。こうした仕様により、音声や文字の翻訳のようなAI処理をサーバとの通信を介さずにリアルタイムで実行できるようになった。

 以上のような高性能を実現しながらも、Snapdragon 865 5Gは1日間の連続稼働時間に耐えうると言われている。

 5G時代には4K動画やゲームサブスクの利用が当たり前になると考えられる。そんな時代の普及は、Snapdragon 865 5Gを実装したiPhone 12シリーズが推進するのではないだろうか。

トップ画像出典:Qualcomm「Qualcomm Introduces the World’s Most Advanced 5G Mobile Platform」より画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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