ルードとゆいと、2つの月LINEの真相に鳥肌 例外尽くし&“オオカミちゃん”が涙した最終話

『オオカミちゃん』最終話レビュー

 続いては、いと。ルードの気持ちは最後まで明かされていなかったが、いとの元へ真っ直ぐと向かって行った。二人の恋は、無事にカップル成立。「全部可愛い」と叫びながら、いとを抱きしめるルード。いとも嬉しそうな笑顔で抱きしめ返す。二人は、照れながらも手を繋いで砂浜を歩き出した。

 一方、ほのばび(浪花ほのか)は“オオカミちゃんではなかったものの、前の恋からまだ進めずにいると、かや(KAYA)の告白を断った。目に涙を浮かべながら、かやの気持ちに応えられないことを苦しむほのばび。そんな姿を見て、かやは「笑顔のばびちゃんに戻ってよ」と優しく声をかけながら、ほのばびを励ました。

 そして、注目されていたあいり(杉本愛里)とゆいと(竹内唯人)の恋。あいりは、視聴者投票で最も“オオカミちゃん”だと疑われてしまい、途中で脱落している。しかし、その後もずっとあいりを想い続けていたゆいと。最終告白でもあいりを選び、彼女からの赤い手紙を手に取った。そこには、あいりが“オオカミちゃん”ではなかったという真相が記されており、思わず口元がゆるむゆいと。カフェ完成後のあの日、ゆいとが送った月LINEの相手は、あいりだった。「俺は、あいりを信じています」と、たった一言送っていたのだ。番組のルール上、決して結ばれることのない二人だが、ゆいとは最後まであいりを想い、「信じている」というメッセージにその気持ちを込める。あいりもまた、それを受け止め、噛み締めていた。切なさが募る二人の恋もまた、一夏の思い出を彩る。

 波乱続きだった後半と同様、最終回も驚きの連続であった。そして改めて、人が誰かを愛し、同じように愛されることの難しさを痛感する。たとえ愛し合っていても、あいりとゆいとや、ミチとかずまのように、運命にいたずらされてしまうこともあるのだ。『オオカミ』シリーズでは、そんな不安定で不確かな恋のゆらぎに翻弄されながらも、真実の愛を信じる男女の模様が映し出されていた。実に、フレッシュでキュンとする恋愛リアリティーショーだ。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■番組情報
『オオカミちゃんには騙されない』
毎週日曜よる10時~11時放送
放送チャンネル:AbemaSPECIAL
YouTubeチャンネルはこちら
(c)AbemaTV

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