健康管理をすべて機械任せに? 「未来の生活を体験できるストア」に行ってみた
みなさん、健康ですか? ここで胸を張って「私は健康だ!」と答えられる人は、まあこの記事をちゃんと読まなくても大丈夫。そのままお引き取りください。
あんまり健康に自信がない人たちにある程度共通していることだと思うのが、めんどくさがりでだらしがないという点である。おれも含めての話だが、そもそもマメに常日頃からちゃんと自分の体の面倒を見ている人はそれでオッケー。そういうことができないから深酒した挙句ラーメン食べて帰っちゃったり、休日なのに一回も日光を浴びてなかったりという状態になるわけだ。でもめんどくさいもんな。わかるよ。
でも、そのへん全部機械任せにしちゃったらさぞかしラクチンだろうな……というのを体験できたのが、表参道で開催されていたショップ「adpt(アダプトと読むそうです)」である。クラウドファンディングで開発資金を集めた尖ったコンセプトの商品や、日本初進出の製品など、家電や文房具、スピーカーにマッサージチェアに至るまで展示・販売。店内で実際に製品を試すこともできるという、「未来の生活を体験できるストア」なんだそうだ。要は、なんかネットに繋がっててスマホとかで操作できるすごいガジェットがずらっと並んでるから、試しに使ってみて気に入ったらその場で買ってねという催しである。未来。すごいですね。
このadptで展示されていた中で「これは!」と思ったのが健康管理系のアイテムである。例えば株式会社AJAXの製品である『スマートベルト WELT GL』は、毎日ウエストに巻くものであるベルトで自分の体を計測することができる。ウエストを測ることができるだけではなく、歩数のカウントとカロリー計算、さらに座っている時間が長くなるとアラームが鳴るし、食事を摂りすぎて腹が突っ張るとそれはそれでアラームが鳴るという、至れり尽くせりなベルトである。しかも値段が2万円しない。めちゃくちゃ安くもないけれど、正直もうちょっと取ってもいいんじゃない?という価格な気がする。
リラクゼーション系のアイテムも多い。おれが特にグッときたのはジョンソンヘルスケア株式会社のマッサージチェア『SYNCA』である。まずこのマッサージチェア、銭湯とかに置いてあるやつに比べてかなりちっちゃい。これなら賃貸でも置けそう……かもしれない……という大きさである。そして実際に座ってみてギョッとしたのが、やたらと腰からお尻にかけてをグイグイ揉まれるところである。普段お尻を揉まれることが絶無なので、「は!?そんなところにも揉む場所があるの!?」と変な声が出そうになった。
極め付けがドリコス株式会社の製品『healthServer』である。一見すると四角いコーヒーサーバー的な機械に見えるが、内部には7列のスロットが用意されており、そこにプリンターのトナーのような形でビタミンなどの栄養素の粉を差し込んでおくことができる。で、機械の前面には親指を押し当てるセンサーが用意されており、指を通じて生体電位を測定して自律神経の状態を推定。そのタイミングでの自分のコンディションや身体負荷を測ってくれるのである。
で、測ってからどうするのかというと、本体内部のスロットに差し込まれた栄養素を自動で計量・調合し、その時の自分の体調に合わせてちょうど調子がよくなるような配合のサプリを出してくれるのだ。というわけで試しにやってみたところ、おれはめちゃくちゃリラックスしていることが判明。取材だというのに緊張感ゼロだというのがバレてしまったが、ひとまず今の状態よりアクティブに行動するための配合のサプリがドロップ。見た目はなんだか黄色っぽい粉で、それに水を注いで混ぜて飲む。なんだか「デカビタの原液」みたいなちょっとえぐみのある酸っぱさを感じたが、まあ味がいいからいいというものでもなし。サプリだからね……。