ソフトバンク通信障害で考える“連絡手段”の備え 不測の事態に対応するために必要なことは?
公衆無線LANを活用する
通信障害発生時、電話はできなくてもWi-Fiに繋がる環境さえあればSNSやLINE経由で連絡が取れる。そのときに役に立つのが公衆無線LANだ。気軽に利用できるうえ、無料で使えるところも多い。格安SIMユーザーはキャリアWi-Fiのようなサービスが有料だったり、そもそも用意されていないことが多く、ぜひとも覚えておきたい。接続には大半はメールアドレスの登録、接続時間に制限などがある。登録などは事前に済ませておけば後から再接続するときにスムーズにWi-Fiに繋げることが可能な公衆無線LANもあるのでチェックしておこう。
コンビニ系
・セブン-イレブン 「7spot」
・ローソン「LAWSON Free Wi-Fi」
・ファミリーマート「Famima Free Wi-Fi」
主要カフェ
・スターバックスコーヒー
・タリーズコーヒー
・ドトール
・ルノアール
ファストフード店
・マクドナルド
・ロッテリア
・フレッシュネスバーガー
・モスバーガー
公衆無線LANには注意点もある。通信障害などの混乱に乗じて、個人情報を盗もうとする人がいるからだ。Wi-Fiに接続する際、パスワードを要求されることがある。これらは暗号化が行われており、悪意のあるユーザーから情報が奪われるリスクが少ない。一方でパスワードが求められないWi-Fiスポットは暗号化が行われていない「平文」状態で危険が大きい。また施設や店舗で「FREE Wi-Fi」と嘘のWi-Fiスポットを作って他のユーザーが接続するのを待ち構えている場合もある。「Guest Network Wi-Fi」や「Visitor Wi-Fi」、「Free Wi-Fi」など明らかに怪しくてパスワードがかかっていないWi-Fiには接続しないことが重要だ。
個人ができる対策としてはVPNアプリを使って公衆無線LANに接続することだ。VPNは仮想的プライベートネットワークを作り、パスワードのかかっていない公衆無線LANなどに接続することで第三者に情報をみられたり、改ざんされるリスクが低減される。
不測の事態に備えるには
また、忘れてはいけないのは公衆電話の存在。近年はその数が減りつつある公衆電話だが、今回の通信障害で多くの人を助けたことだろう。家の近くや職場近くの公衆電話の場所を調べ、スクリーンショットなどで保存しておくと後々役に立つかもしれない(参考:公衆電話設置場所検索)。
一番の理想は複数の回線を契約することだが、財布的にも厳しいかもしれない。格安SIMの契約にもちょっとした知識が必要だ。普段から連絡手段を「LINE」や「電話」以外にも用意し、公衆無線LANやキャリアのWi-Fiスポットを最大限活用して不測の事態に備えたい。
■佐々木翼
モバイル製品などのガジェットに詳しいフリーライター。
モバイルメディアの「ガジェットギーク」も個人運営している。